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日清製粉、約140億円投じ岡山県倉敷市水島地区に新製粉工場を建設

・岡山工場、坂出工場2工場閉鎖

 日清製粉グループの日清製粉は10月28日、予てより取得していた倉敷市水島地区瀬戸埠頭㈱隣接地に新製粉工場(生産能力550トン、2ライン)を建設し、岡山工場・坂出工場を閉鎖すると発表した。

 この数年、国際貿易協定の発効が相次いで、小麦関連製品の国境措置が低下し、自由化に向けた潮流が加速していく中、国内においてグローバル競争に勝ち残っていくことが不可欠となっている。そうした中、中四国地区は岡山工場(岡山県岡山市)と坂出工場(香川県坂出市)の2工場体制で、いずれも小規模でかつ大型穀物船が接岸できる小麦サイロと直結していないため製造コストが割高になっており、ローコストオペレーションの構築が課題となっていた。また、気候変動リスクが高まる中でのBCP対応としても新たに災害に強い工場を整備する必要性が高まっている。

 水島地区の取得済み用地は、大型穀物船の接岸が可能な穀物サイロ会社(瀬戸埠頭株式会社)に隣接しているため原料小麦の調達に優位性があり、かつ瀬戸大橋にも近く四国への製品輸送も容易な立地となる。ここに自然災害に強く、当社がこれまでに培ってきた技術に最新の自動化、デジタル技術を融合させた環境配慮型の新工場を建設することで、中四国地区全体への安定供給を図っていく。

 日清製粉は、全国の各エリアで供給責任を果たすべく、小規模工場の閉鎖と大型臨海工場への生産集約を順次進めてきた。今回の新工場建設により、関東地区、関西地区、九州地区に続いて、中四国地区においても大規模臨海工場への集約が完了することとなる。これにより大型臨海工場比率は現在の83%から92%に上昇する。

 今回の施策によりコスト競争力を強化すると共に、地震等の万一の被害に備えてBCP対応を強化することにより、主要食糧である小麦粉の安定供給を実現していく。

<日清製粉株式会社 水島地区新工場の概要>

総工費:約140億円

設備能力:

 ・1日あたり小麦挽砕能力 550トン

 ・小麦粉サイロ収容力 4,200トン

 ・立体自動倉庫収容力 200千袋(5,000トン)

着工:2023年1月頃

稼働:2025年5月頃

 ニュースリリース

 

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