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日立建機、2021年4~9月期売上収益は31.3%増の約4,737億円

・通期予想は13.1%増の9,200億円

 日立建機が10月26日に発表した2022年3月期第2四半期連結累計期間(2021年4~9月)の売上収益は、一部地域ではコロナの影響が続いているものの、米国・欧州を中心に回復し、新車販売・部品サービスの増加や、注力するバリューチェーン事業ではレンタル・中古車も堅調に増加し、マイニング事業も回復基調にあることから、4,736億9千2百万円(対前年同期増減率31.3%)の大幅増収となった。

 なお、8月に発表したDeere & Companyとの合弁解消合意に伴い、協議期間中に暫定計上してきた米州向け売上の販売価格が決定したため、調整額111億円を当期の売上収益と各利益項目へ計上している。

 利益項目では、調整後営業利益は、鋼材価格を中心としたコスト増加の影響があったものの、コロナ影響からの市況回復による売上収益の増加と米州向けの販売価格決定による調整額一括計上で、大幅増益の381億2百万円(同248.3%)となり、親会社株主に帰属する四半期利益も、調整後営業利益の増加に加え、海外の持分法適用会社による投資損益の増加等により、318億8千9百万円と大幅に改善した。

 日立建機グループは、2017年度から注力してきたバリューチェーン事業をさらに強化するため、2020年度から進めている現中期経営計画「Realizing Tomorrow’s Opportunities 2022」でも、顧客とのあらゆる接点において、最先端のデジタル技術を活用することで、さらに深化したソリューションを提供すると共に、変化に強い企業体質への転換に取り組んでいる。

 日立建機2022年3月期第2四半期データ

■各セグメントの業績

①建設機械ビジネス

 4~9月期における油圧ショベル需要は、中国市場では依然として市場の保有台数に余剰感があり前年同期を大幅に下回った一方で、中国以外の全ての主要地域で回復基調にあり、世界全体でも前年同期を上回った。

 また、マイニング需要は、新型コロナウイルスの影響下で鉱山の操業に影響を受けた現場もあったが、操業は正常に戻りつつあり、新車・部品サービスともに回復基調にある。

 この結果、4~9月期における売上収益は、コンストラクション・マイニング機械の新車販売と部品サービスを中心とするバリューチェーンの双方で伸びた。これに為替の影響等も加わり、4,306億7百万円(同34.5%)となった。

 調整後営業利益は、売上収益の増加と米州向けの販売価格決定による調整額一括計上で、346億8千5百万円(同384.5%)と大幅な増益となった。

②ソリューションビジネス

 同事業は、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken Pty Limited及びその子会社と、サービスソリューションを提供するH-E PartsInternational LLC及びその子会社で構成されている。

 4~9月期の売上収益は、引き続きマイニング市場は回復基調で推移し、為替の影響等も加わって、446億1千3百万円(同6.0%)となった。一方、調整後営業利益は、鋼材価格を中心としたコスト増加の影響をうけ、34億1千7百万円(同△9.6%)に留まった。

 なお、上記、①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2022年3月期の油圧ショベル需要見通しは、中国は市況の低迷で大きく減少するものの、その他の地域では市況の回復に伴い2020年度に比較して増加すると見込み、年度当初の見通し通り、現時点では世界全体では約22万台(前年度比△7%)に留まるものと見ている。

 マイニング機械は世界経済の回復により各鉱種の需要増加、資源価格上昇等により鉱山会社、コントラクタによる設備投資が再開しており、新車の受注が増加傾向に転じていることから、新車以外の部品サービス事業やソリューションビジネスも徐々に回復するものと見ている。

 このような状況下、2022年3月期連結業績予想(2021年4月~2022年3月)については、上期実績までの為替の円安影響や、米州での販売価格決定による調整額の一括計上、米州の合弁会社の日立建機保有株式の譲渡益が発生する見込みであること、一方で鋼材価格のさらなる値上げと、米州での独自販売に向けた一時的な在庫増加に係る影響も合わせて勘案し、下記の通り修正した。

 売上収益9,200億円(前期比13.1%増)、調整後営業利益740億円(同126.2%増)、親会社株主に帰属する当期純利益460億円(同344.9%増)。

 第3四半期以降の前提為替レートについては、2021年7月28日の2022年3月期業績予想公表時点の想定値である米ドル105円、ユーロ125円、人民元16円、豪ドル80円を据え置いている。

 日立建機の2022年3月期第2四半期決算情報

 

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