・既設設備と合わせて高まる上水需要に対応
タケオ州北部バティ湖周辺では、SOMA社がカンボジア政府より水道事業のライセンスを取得し、湖を水源として2014年から給水を開始している。当初は、周辺地区の住民約2,300世帯(人口約10,000人)及び商業施設を対象に、日量最大1,080m3の計画で、神鋼環境ソリューションの浄水処理設備を納入した。
給水開始後、水需要は順調に伸びており、近隣の新規住宅開発地域からの追加の給水要請もあったことから、浄水能力の増強が決定された。本件では、既納設備の性能が高く評価され、神鋼環境ソリューションのASF設備(*2)を再び採用することになった。
本件は神鋼環境ソリューションとして、カンボジアで7件目の浄水設備受注案件となる。同社は「今を越える発想で、健やかな環境と暮らしを次世代へ」をミッションとする中で、引き続き、カンボジアを含めた東南アジア地域での水処理ビジネスを推進し、持続可能な開発目標(SDGs:Sustainable Development Goals)」の達成に貢献していく。
(*1) SOMA社はカンボジアの複合企業で農業、商業、建設業を実施。神鋼環境ソリューションとは別途水道事業会社。SOMA KOBELCO Water Supply CO., Ltd. を2018年に設立し、プノンペン近郊で約20,000人を対象に水道事業を行っている。
(https://www.kobelco-eco.co.jp/topics/news/2019/20191216.html)
(*2) Auto Siphon Filterの略称。サイフォン現象を利用して逆洗を実施するため機器点数が少なくメンテナンス性に優れ 省電力な重力式急速ろ過装置。
<案件概要>
納入先:KRANGTHNONG TEUKSAAT(SOMA社傘下の水道事業体)
建設場所:カンボジア王国タケオ州
施設規模:処理能力1,500 m3/日
受注範囲:浄水設備(凝集沈殿装置+ろ過装置)の設計、調達、製作、試運転指導
工期:2022年3月試運転完了予定
画像:浄水設備完成予想図