・グッドデザイン・ベスト100には「自動走行トーイングトラクター」が選出される
㈱豊田自動織機・トヨタL&Fカンパニーは、10月20日、自動走行トーイングトラクターおよびフォークリフトの後方作業者検知運転支援システム「SEnS(センス)※1/SEnS+(センスプラス)※2」で、「2021年度グッドデザイン賞」を受賞したと発表した。このうち、自動走行トーイングトラクターは、グッドデザイン賞受賞対象の中から”未来を切り拓くデザイン”として審査員が特に注目したデザインに授与される「グッドデザイン・ベスト100」に選出された。
■ グッドデザイン賞受賞・ベスト100選出 「自動走行トーイングトラクター」
<概要>
<評価ポイント>(審査員コメント一部抜粋)
空港内で貨物台車をトーイングトラクターで運ぶ仕事は、人が中心に行う作業であり、人手不足が深刻化する中、本製品ではトラクターの自動運転によるソリューションを提案している。滑走路上など建物が少なく、レーザー照射による自己位置推定が困難な環境において、路面パターンマッチングを補完的に使用する技術的ブレークスルーもある。また、電動化により低炭素社会への貢献も提供できている。
■ グッドデザイン賞受賞 「後方作業者検知運転支援システム SEnS/SEnS+」
<概要>
<評価ポイント>(審査員コメント一部抜粋)
広範囲の画角と10mまで検知できる視距をもつステレオカメラを搭載し、人と物を峻別して認識して、それぞれ警告の出し方を変える工夫がなされている。警告ランプの作りにも細かい配慮がなされ、設置のしやすさや視認性の良さが確保されている。また、既存の多くのフォークリフトに簡単に後付けできることが普及を早めるであろう。
※1: Smart Eye Sensorの略
※2: Smart Eye Sensor Plusの略
※3: 対象物にレーザー光を照射し、その反射光を測定することで対象物までの距離を正確に測定できるセンサで、車両周辺状況の把握に使用
※4: 車両に搭載したカメラで撮影した路面画像と事前に作成した路面画像マップデータをマッチングすることで、車両の位置・姿勢情報を取得する技術
※5: Global Positioning Systemの略で、複数のGPS衛星から受信した電波を利用し、現在の位置を測定する技術
■グッドデザイン賞について
公益財産法人日本デザイン振興会が主催するもので、1957年に創設されたグッドデザイン商品選定制度を発端とする、日本で唯一の総合的なデザイン評価・推奨の運動。現在に至るまで60年以上にわたって、デザインを通じて日本の産業や生活文化を向上させる運動として展開されている。これまでの授賞件数は50,000件以上にのぼり、今日では国内外の多くの企業や団体が参加。グッドデザイン賞受賞のシンボルである「Gマーク」は、すぐれたデザインを示すシンボルマークとして広く親しまれている。