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竹内製作所、21年3~8月期売上は39.6%増の742億円、通期予想は19.4%増の1,340億円

 ㈱竹内製作所が10月7日に発表した2022年2月期第2四半期累計期間(2021年3~8月)連結業績によると、売上高は742億2千8百万円(前年同期比39.6%増)となった。利益面については、製造コストの上昇、運搬費及び製品保証引当金繰入額の増加等の減益要因はあったものの、売上高の増加及び製品販売価格の値上げ等により、営業利益は99億5千8百万円(同46.1%増)となり、経常利益は101億6千万円(同50.3%増)となった。親会社株主に帰属する四半期純利益は、税金費用を26億7千9百万円計上したことにより、74億8千1百万円(同52.2%増)となった。

 主力市場である米国及び欧州の第2四半期(3~8月)の経済は、概ね以下のとおり推移した。

 米国では、新型コロナウイルス対策として政府により実施された現金給付やワクチン接種の進展を背景として、個人消費が大きく増加した。住宅市場においては、ウッドショックによる住宅価格の高騰、住宅工事の延期が見られたが、住宅需要そのものは力強さを維持し、設備投資においても、規制措置の緩和や経済対策が追い風となり、堅調に推移した。

 欧州では、ワクチン接種の進展と感染者数の増加ペースの鈍化とともに、人々の外出・消費行動が積極化し、個人消費が大きく回復した。設備投資も好調な企業業績を背景として増加基調となった。新型コロナウイルス対策の切り札とされるワクチン接種は、接種体制の確立から接種率の向上を目指す新たなフェーズに進んだものの、デルタ株の出現や若年層での感染拡大など新たな課題が生じており、経済正常化へは一進一退の状況となっている。

 このような環境下にあっても、水道管やガス管等の生活インフラの公共事業が欧米ともに引き続き活況で、特に米国では新築・増改築や庭整備等の住宅関連工事が各地で盛んに行われており、製品需要は好調に推移した。

 また、竹内製作所グループは、2021年2月にはミニショベル「TB325R」を、2021年7月にはリチウムイオン電池式ミニショベル「TB20e」を市場投入するなど、より地球環境に優しい製品を加えた豊富なラインナップで積極的な販売活動を展開した。

 この結果、ミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの第2四半期連結累計期間の販売台数は、新型コロナウイルスの影響で販売が後退した前年同期に比べて、大きく増加した。

 竹内製作所2022年2月期第2四半期データ

■セグメント別の経営成績

<日本>

 日本セグメントは、売上高のほとんどが欧州ディストリビューター向けの販売で占められている。新型コロナウイルスの影響で販売が後退した前年同期に比べて、生活インフラ等の公共工事での需要を中心に、欧州ディストリビューター向けのミニショベル及び油圧ショベルの販売台数は大きく増加し、売上高は280億8千3百万円(前年同期比27.5%増)となった。セグメント利益は、製造コストの上昇、運搬費及び製品保証引当金繰入額の増加等の減益要因はあったものの、売上高の増加及び製品販売価格を引き上げたこと等により、76億3千4百万円(同104.1%増)となった。

<米国>

 生活インフラ等の公共工事での製品需要の回復のほか、米国各地で新築、増改築、庭整備といった住宅関連工事が盛んに行われており、コロナ禍の長期化による郊外での住宅需要の高まりと合わせて、好調な販売状況が続いている。港湾での物流混雑と陸上でのトラック不足の影響を受けたものの、新型コロナウイルスの影響で販売が後退した前年同期に比べて、米国でのミニショベル、油圧ショベル及びクローラーローダーの販売台数は大きく増加し、売上高は328億6千4百万円(前年同期比38.3%増)となった。セグメント利益は、売上高の増加及び製品販売価格の値上げ等により、30億3千7百万円(同44.4%増)となった。

<英国>

 新型コロナウイルスの影響で販売が後退した前年同期に比べて、生活インフラ等の公共工事での需要を中心に、英国でのミニショベル及び油圧ショベルの販売台数は大きく増加した。円安による追い風もあり、売上高は80億3千1百万円(前年同期比88.0%増)となった。セグメント利益は、売上高の増加及び製品販売価格の値上げ等により、7億4千3百万円(同121.1%増)となった。

<フランス>

 新型コロナウイルスの影響で販売が後退した前年同期に比べて、生活インフラ等の公共工事での需要を中心に、フランスでのミニショベル及び油圧ショベルの販売台数は大きく増加した。円安による追い風もあり、売上高は52億1千万円(前年同期比68.3%増)となった。セグメント利益は、売上高の増加及び製品販売価格の値上げ等により、3億5千1百万円(同79.4%増)となった。

<中国>

 日本セグメントでの建設機械の増産により、日本セグメント向けの部品販売が増加した。この結果、売上高は3千8百万円(前年同期比60.3%増)となり、セグメント利益は7千2百万円(前年同期は1億5千3百万円のセグメント損失)となった

■2022年2月期の見通し

 2022年2月期連結業績は、2021年9月30日付で以下のとおり修正している。

 売上高1,340億円(前期比19.4%増)、営業利益142億円(同7.5%増)、経常利益144億5千万円(同8.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益106億円(同8.5%増)。

 なお、業績予想における第3四半期以降の為替レートは、1米ドル=108円、1英ポンド=148円、1ユーロ=127円、1人民元=16.60円を前提としている。

 竹内製作所の2022年2月期第2四半期決算短信

 第2四半期参考資料

 

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