TELBOT®は、集積線量1MGy(*1)の高い耐放射線性を保有し、原子炉内など放射線量の高いエリアでの長時間の作業が可能。駆動部は後方のドライブユニットに集約し、アーム部はトルクチューブとギヤのみで構成することにより、アーム内部にモータ、センサ、配線がなく、除染性に優れた滑らかでスリムな外形を実現するばかりではなく、全ての軸が無限回転可能なため操作範囲が極めて広く、狭隘部へのアクセスにも適している。さらに、マスタースレーブ操作機能(*2)やフォースフィードバック機能(*3)も備えた器用なロボット(サーボマニピュレータ)であり、繊細な作業も可能。
デモルームは約200平方メートルの展示エリア、約60平方メートルのミーティングルーム、約130平方メートルのトレーニングエリアを備え、既に、世界初のセンサレス制御技術を採用した高耐放射線性ロボットA1000SLシリーズ2機(200㎏タイプ、100㎏タイプ)、機械式マニピュレータ2種4機による教育・訓練(運転、保守)やモックアップによる技術実証サービスを2019年から提供しており、開設以来300名以上の顧客が来所している。
同社がソリューション事業の柱の一つとして推進している、福島第一廃炉プロジェクトでは、内部調査から燃料デブリの取出し段階に移行中で、ロボット、マニピュレータ等を用いた高度な遠隔システム技術がさらに求められている。
今回、新たにTELBOT®を加えることにより、顧客の更なる多様な要望に応えべくソリューション提供事業を一層強化していく。
*1 集積線量: 機器が耐えられる放射線の総量(積算量)
人間の致死量は約7Gy、廃炉の調査用ロボットは約100Gy程度
*2 マスタースレーブ操作機能:オペレータが操作するアーム型の操作器(マスター側)の動きに合わせてロボット(スレーブ側)が同じ動きをトレース(追尾)する機能
*3 フォースフィードバック機能:ロボットにかかっている力(負荷)を、オペレータの操作する操作器に動作抵抗等により伝え、操作感覚を触覚的に感じることが出来る機能
廃炉作業向け遠隔システムのデモルームを開設について
https://www.mes.co.jp/press/2019/0709_001273.html