第1四半期における国内経済は、海外経済の回復に伴う輸出の増加などを背景に、製造業の生産活動が大きく改善した。設備投資は、企業収益の持ち直しを受けて増加に転じ、先送りしていた投資を再開する動きも出てきた。
■セグメント別業績
<自動機械部門>
産業機械では、三次元はんだ印刷検査機の売上高は増加したものの、リチウムイオン電池製造システムの売上高は減少した。また、自動包装システムは、売上高が減少した。
その結果、売上高は3,262百万円 (前年同期比△13.1%減) 、セグメント利益は売上高減少にともない、321百万円 (同△8.7%減) となった。
<機器部門>
国内市場では、5Gの普及やテレワーク関連などで引き続き堅調な半導体需要に伴い、半導体製造装置向け売上高が増加した。また、自動車市場では環境対応車に関連した製造設備向け売上高、半導体や自動 車用の設備で需要が旺盛な工作機械向け売上高もそれぞれ増加した。
海外市場では、製造業全般で設備投資が継続した中国、半導体設備投資が堅調な韓国や台湾などで売上高が 増加した。また、コロナ禍から回復している欧米、活動制限が一部緩和された東南アジアの売上高も増加した。
その結果、売上高は30,113百万円 (前年同期比36.7%増) 、セグメント利益は売上高増加に生産性改善 の効果も加わり、5,104百万円 (同150.4%増) となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
世界経済は、ワクチン普及による新型コロナウイルス感染症抑制への期待は高まっているものの、変異ウイルスによる感染再拡大、原材料の価格高騰、半導体などの一部部材の供給不足等のリスク要因があり、予断を許さない情勢が続いている。
そのような中、同社を取り巻く市場環境は、製造業の自動化・省人化需要の高まり、半導体設備投資といった電子産業における投資拡大等により、国内外の製造業全般の投資に着実な回復がみられ、需要が高い水準で推移している。これにより、機器事業において想定以上の受注が続いていることから、2021年5月13日に発表した通期連結業績予想を下記のとおり上方修正した。
売上高1,280億円(前期比19.9%増、前回予想1,180億円)、営業利益145億円(同88.3%増、同110億円)、経常利益146億円(同86.6%増、同110億円)、親会社株主に帰属する当期純利益100億円(同89.6%増、同75億円)。
なお、2021年7月から2022年3月までの期間における為替レートは1米ドル105円を前提としている。