第1四半期における世界経済は、コロナ禍からの経済活動の復調傾向が継続する中での推移となった。海外においては、ワクチン接種が進んだことで欧米・中国において規制緩和が更に進み、業種によって回復の度合いは異なるものの、全体として復調傾向は確実に進展している。一方、日本においては、コロナ禍による落ち込みが欧米に比して小さかったこともあり、その反動需要は顕著ではなく、復調傾向は緩やかに推移している。
このような状況の中、三菱ロジスネクストにおいても、フォークリフト市場の伸長を受けてグループ各社の受注は好調ではあるものの、特に海外拠点において部品供給や製品出荷に遅れが生じており、部品供給の確保・整流化を進めて受注の増加に対応した生産・出荷を実現し、納期を順守することが喫緊の課題となっている。
また、原材料や輸送費高騰によるグローバルでのコスト面の影響も出始めてきており、更には、新型コロナウイルス感染症の変異型による感染再拡大や一部地域でのワクチン供給の遅れなども相まって、依然として予断を許さない状況が続くものと思われる。
■セグメント業績
<国内事業>
国内事業は、需要の復調傾向もあり、売上高は409億2千9百万円(前年同期比6.6%増加)となり、利益面は、セグメント損失6千6百万円(前年同期7億4千3百万円の損失)と改善した。
なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は11億3千万円(前年同期比156.8%増加)となった。
<海外事業>
海外事業は、欧米を中心とした力強い市場の復調により、売上高は671億4千9百万円(前年同期比28.8%増加)となり、セグメント利益については、原材料市況や輸送運賃の高騰もあったが、12億7千2百万円(前年同期4億1千万円の損失)と大きく改善した。
なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は23億4千8百万円(前年同期比293.1%増加)となった。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
2021年度(2022年3月期)の連結業績見通しは、売上高4,300億円、営業利益50億円、経常利益40億円、親会社株主に帰属する当期純利益10億円と、2021年5月10日公表の予想に変更はない。
第1四半期決算説明資料(8月23日発表)