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日立建機、21年4~6月売上収益は34.1%増の2,281億円、通期予想は変更せず

 日立建機が7月28日に発表した2022年3月期第1四半期(2021年4~6月)連結業績によると、売上収益は、一部地域ではコロナの影響が続いているものの、米国・欧州を中心に回復傾向が見られつつあり、新車販売・部品サービスの増加や、注力するバリューチェーン事業の中でレンタル・中古車も堅調に増加していることから、2,281億3千6百万円(対前年同期増減率34.1%)の大幅増収となった。

 調整後営業利益は、売上収益の増加や、生産増に対応し、売上原価率や販管費率の低減に取り組み、さらに為替の円安影響等によって、118億3千8百万円(同302.7%)、親会社株主に帰属する四半期利益は、調整後営業利益の増加に加え、海外拠点関連会社の持分法による投資損益の増加等により、71億2千7百万円(同3,445.8%)と大幅に改善した。

 日立建機グループは、これまでも注力してきたバリューチェーン事業をさらに強化するために、引き続き2020年度からの中期経営計画「Realizing Tomorrow’s Opportunities 2022」で顧客とのあらゆる接点において、最先端のデジタル技術を活用することで、深化したソリューションを提供すると共に、変化に強い企業体質への転換に取り組んでいく。

 日立建機2022年3月期第1四半期データ

■第1四半期のセグメントの業績

①建設機械ビジネス

 第1四半期における油圧ショベル需要は、中国では市場の保有台数に余剰感が出てきたこともあり前年同期を大幅に下回った一方で、それ以外の全ての主要地域で回復基調にあることから、全体では前年同期を上回った。

 また、マイニング機械は、新型コロナウイルスの影響下で鉱山の操業は稼働停止となっていた現場があったが、操業は正常に戻りつつあり回復基調にある。

 この結果、第1四半期における売上収益は、油圧ショベル・マイニング機械の新車販売と部品サービスを中心とするバリューチェーンの双方で伸びた。これに為替の影響等も加わり、2,064億5千7百万円(同37.4%)となった。

 調整後営業利益は、売上収益の増加に伴い、101億4千7百万円(同953.7%)と大幅な増益となった。

②ソリューションビジネス

 同事業は、主としてマイニング設備及び機械のアフターセールスにおける部品サービス事業を行うBradken Pty Limited及びその子会社と、サービスソリューションを提供するH-E PartsInternational LLC及びその子会社で構成されている。

 第1四半期の売上収益は、引き続き回復基調で推移し、為替の影響等による持上げ効果も加わって、225億3千8百万円(同10.6%)となった。一方、調整後営業利益は、一部製品の納入延期等の影響をうけ、16億9千1百万円(同△14.5%)に留まった。

 なお、上記、①②の売上収益については、セグメント間調整前の数値。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2022年3月期の油圧ショベル需要見通しは、市況の回復に伴い主要地域で2020年度に比較して増加するものの、中国では稼働台数にも余剰感が出て大きく減少すると見込み、前回4月公表時の見通しの通り、現時点では世界全体では約22万台(前年度比△7%)に留まるものと見ている。

 マイニング機械は世界経済の回復により各鉱種の需要増加、資源価格上昇等により鉱山会社、コントラクタによる設備投資が再開しており、受注が増加傾向に転じていることから、新車以外の部品サービス事業やソリューションビジネスも徐々に回復するものと見ている。

 以上の市況予測を踏まえ、2022年3月期連結業績予想(2021年4月~2022年3月)は、現時点のさまざまな材料を勘案し、2021年4月27日に公表した下記の連結業績予想を据え置いている。

 売上収益8,800億円(前期比8.2%増)、調整後営業利益620億円(同89.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益323億円(同212.4%増)。

 なお、業績見通しの前提となる第2四半期以降の為替レートについては、米ドル105円、ユーロ125円、人民元16円、豪ドル80円を想定している。

 日立建機2022年3月期第1四半期決算短信

 第1四半期決算説明会

 

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