・高機能ポリプロピレン供給体制の構築及びサーキュラーエコノミー対応の強化
㈱プライムポリマー(本社:東京都港区)は5月31日、ビルド&スクラップによる生産体制再構築の一環としてポリプロピレン製造設備の新設を決定したと発表した。
ポリプロピレンは、食品容器や家電、自動車、医療、二次電池等、幅広い用途で使用される生活基盤素材。フードロス削減や医療機会の増加、EV(電気自動車)の航続距離延長等、社会ニーズの変化に伴い、ポリプロピレンに求められる役割は今後ますます拡大していくとみられている。一方、気候変動やプラスチック問題、循 環経済といった喫緊の環境課題に対応することは、プラスチック生産者としての社会的責任であると認識している。
新製造設備では、これまでの設備で実現できなかった高機能ポリプロピレンを生産でき、これにより、自動車材用 途等での軽量化、薄肉化ニーズへの高度な対応が可能となる。また、リサイクルに貢献する素材の提供等を通 じて、マテリアルリサイクルの推進を図る。
同社は今後、需給環境に見合った生産能力とすべく、既存製造設備の停止を実行していく。生産体制再 構築により、約 7 万トン/年(13 年対比)の GHG 削減効果を見込んでおり、更にバイオマス原料を使用した 素材の提供等を通じて、サーキュラーエコノミーへの対応を強化していく。
同社は、今回の新設により環境適用性の高い高機能ポリプロピレンの提供を推進し、顧客による価値創造に 「Your Prime Solution Partner」として貢献することで、顧客と共に循環型社会の実現と社会生活の利便性 の両立に向けて邁進していく。
<設備概要>
製品:ポリプロピレン
生産能力 :20万t/年
立地:プライムポリマー市原工場(千葉県市原市)
製造技術:三井化学株式会社からのライセンス技術(HYPOL 法)
スケジュール:2021 年 8 月着工、2024 年 11 月営業運転開始
画像: 建設予定地(プライムポリマー市原工場)
HYPOL 法を導入する既存製造設備(プライムポリマー大阪工場)