今回開発したスライド回転式DRC交換装置は、岩盤区間の掘削において、作業者が切羽面やチャンバー内などの危険空間で作業することなく、シールドマシン内(カッターフレーム内)から、大気圧下で安全にDRCを交換することが可能。カッター交換の際、切羽の安定を図るための地盤改良や圧気による切羽保持をする必要がなく、作業者が危険空間に入る必要も無いため、必要な時にいつでも安全にカッター交換作業を行うことができる。
川崎重工は今後とも、難易度の高い施工条件や厳しい環境下におけるシールドトンネルの整備事業向けに、革新的で信頼性の高いシールドマシンの技術を提供することで、安全・安心な社会の実現に貢献していく。
【装置の特長】
2リングタイプDRCを採用し装置の装備総数を最少化
フレーム本数削減により土砂取込の有効開口を確保
2.高水圧にも対応可能
2.0MPa泥土・泥水下での交換作業実証済み
3.土砂掘削用カッターにも換装可能
複合地質(岩盤・土砂混合)にも対応可能
4.土砂圧密防止機構・DRC摩耗検知機構を装備
土砂流入防止の制限板と加泥吐出によりカッターホルダー内圧密を防止
偏摩耗防止のための磁気式摩耗検知および摩耗量計測の物理式摩耗検知を装備
5.高いメンテナンス性
DRC交換装置一式(ボールゲート・ホルダー部)も水圧下で交換可能