・新しいオートメーションの需要にこたえ、持続的な成長実現にむけて
・azbilグループの中核研究開発拠点として整備
2019年に湘南工場を高付加価値生産を実現するマザー工場と位置付けて、新生産棟を加えて本格稼働したのに続き、今回、クラウドやAIを活用した先進的なシステムソリューションや高機能・高精度なデバイスの開発力を一層強化するためのazbilグループ中核研究開発拠点として、藤沢テクノセンターの機能を拡充する。
こうした需要を見据えて、藤沢テクノセンターの新実験棟は、新たな開発環境と先進的な実験作業環境を整え、研究・開発活動の効率化を進めるとともに、高度でより先進的な技術開発を推進する。
また、azbilグループのグローバル開発拠点として「世界最先端のオートメーション技術を体験できるセンター」を目指し、顧客と共に新たな価値を創造できる空間としての役割も担う。
実験棟1は、従来の老朽化した実験棟を解体して、建築面積2,320㎡、6階建て延べ面積10,721㎡の新棟を建設、最新の実験環境を整備する。社員の執務空間は、集中して思考する場所と気分転換できる場所をバランスよく配置し、個人からグループレベルで創造力を高めることができる施設を目指す。昨今のワークスタイルに合わせたカフェ型のワークスペースなども整備し、最適な開発環境、執務環境を提供することで社員の活性化や働き方改革の推進も図る。
実験棟2は、建築面積1,336㎡、3階建て延べ面積4,217㎡で、開発・生産用のクリーンルームを設置する。アズビルのセンシング技術の要であるMEMS(Micro Electro Mechanical Systems)センサの開発施設および計測標準施設を整備する。独自の要素技術、プロセス技術、開発・生産ノウハウの蓄積により、MEMSセンサの競争力の維持向上を図り、高性能なセンサの安定供給と新製品開発、さらにはセンサを起点とした新規領域へのビジネス拡大を目指す。
実験棟1、2は2021年春に着工し、2022年5月末に竣工する予定。投資予定金額はそれぞれ40億円、30億円を計画している。
これからも同社は、azbilグループの「人を中心としたオートメーション」の理念の下、持続可能な社会へ「直列」に繋がる貢献と持続的な成長を目指し、顧客の「安心、快適、達成感」を実現する新技術、新製品の開発により社会課題解決に貢献していく。
画像:藤沢テクノセンター新棟:2022年5月末竣工予定の実験棟1(上)実験棟2(下)の完成イメージ(提供:株式会社日建設計)