3月のうち国内は前年同月比56.6%増の72,977台(同:46,610台)、輸出は25カ月連続で2,000台を上回り、同116.5%増の6,058台(同:2,798台)だった。
ちなみに日立建機調べによる外資系メーカーベースだと前年同月比23%増。コマツのKOMTRAXデータによると、3月の稼働率は122.2(前年同月:113.4)で前年同月比7.7%増加した。
3月のクラス別によると、大型機(30トン以上)は前年同月比37.7%増の7,182台(前年同月:5.217台)、中型機(13~30トン)は同89.8%増の21,427台(同:11,288台)、小型機(13トン以下)は同47.4%増の44,368台(同:30,105台)だった。
2021年1~3月累計は、前年同期比85.0%増の126.941台(前年同期:68,630台)、国内同85.3%増の113.565台(同:61,277台)、輸出は同81.9%増の13,376台(同:7,353台)となった。
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■現地情報からみた2021年第1四半期の概況
また、油圧ショベルに関する国4(中国版排ガス規制・ティア4)基準は、2022年12月1日に正式に施行される予定であり、北京などの都市は、2021年12月1日に事前に施行される予定。環境保護政策の強化はまた、油圧ショベルのアップグレード(更新)プロセスをスピードアップする。また、「一帯一路」に沿った国への輸出の加速、機械による労働力の置き換え、および油圧ショベルアプリケーションの継続的な拡大など、2021年販売台数は前年比20%以上上回る40万台を超えると予想する見方も出ている。
中国各地でのインフラストラクチャおよび不動産建設プロジェクトは、前年よりも早く開始され、第1四半期は3割近くを占める中型機が業界をリードした。また、新しい田園地帯建設の加速に伴い、小型ショベルやマイクロショベルなどが農村市場に浸透しつつあり、労働力の入れ替えの効果は徐々に高まっている。今後、小型ショベルは急速な成長を維持することが期待されている。
一方、輸出も伸び率は急速に回復し、国内メーカーの輸出比率は増加すると見込まれている。2021年1~3月の輸出は前年同期比81.9%増の13,376台で、ショベル総販売台数の10.5%を占め、3月の輸出台数は116.5%増の6,058台に達した。3月の輸出台数は1カ月で過去最高の実績で、国内販売の伸び率を大きく上回った。海外でのエピデミックが徐々に緩和され、海外での生産再開が加速する中、国内企業の輸出は新たな高水準に達し、国内主要メーカーの海外事業比率は今後も増加すると見込まれている。
■三一(SANY)筆頭に中国メーカーのシェアが拡大
2021年3月、三一(SANY)油圧ショベルの国内および海外の月間販売台数は20,000台を超え、国内業界の歴史の中で最高の月間販売台数を記録し、月間売上高は100億元台を超え、2020年の1か月の売上高は66億元台を超えたと伝えられている。
■建設機械業界の「增持(オーバーウェイト)」評価を維持
これにより、証券会社では、リスク警告として、インフラや不動産への投資が予想を下回っていること、周期的な景気後退のリスク、激しい市場競争のリスク、海外貿易環境の悪化のリスクなどがあるとしたうえ、中联重科(Zoomlion)、三一重工(Sany Heavy Industry)、徐工工程机械(Xugong Machinery)、恒立液圧(HengliHydraulics)などの企業に注意を払うことを勧めている。