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日本電産、セルビアに新工場、EV向けのモータ生産強化へ

 日本電産は4月9日、セルビアのノヴィ・サド市における新工場設立を決定し、進出発表会を開催した。車の電動化が進むヨーロッパで、今後10年間に2,000億円を投資する計画。

■セルビア進出発表会

 4月9日、セルビアの大統領府において、アレクサンダル・ヴチッチ セルビア共和国大統領、ミロシュ・ブーチェビッチ ノヴィ・サド市長、勝亦孝彦駐セルビア特命全権大使が出席、日本電産のセルビアへの進出計画を発表。4月8日にはノヴィ・サド新オフィスの開所式を行い、工場立ち上げ準備を本格化させている。また、同日に日本電産とノヴィ・サド大学との戦略提携に向けた合意書の締結を行った。これにより産学連携を通じた技術交流にも積極的に取り組んでいく。

■新拠点建設構想の経緯

 欧州では、環境規制強化と主要諸国での乗用車の CO2 排出量規制厳格化を受け、車載用モータ及びその関連製品や家電事業向け高効率ブラシレス DC モータの需要が拡大している。この状況を受け、日本電産は欧州において上記製品等の効率的な供給体制を構築すべく、東欧地区におけるグループ生産活動の集約拠点としてセルビアに新工場を設立し、日本電産車載事業本部及び、グループ会社の複数事業が現地に進出する予定。

 複数事業が一ヶ所に進出することにより生産インフラや管理機能の共用化によるシナジーを追求すると共に、英語が堪能で理工系人材が豊富な現地での設計開発も視野に入れ、新拠点にて欧州市場への供給を主としたビジネスを展開する。

 今回のセルビア進出は、日本政府がセルビアを始めとした地域で現在取り組んでいる「西バルカン協力イニシアティブ」にも合致するもので、日本、セルビア両政府には多大な支援を受けている。

 日本電産における複数事業の一ヵ所への進出の事例としては、中国・平湖地区でグループ会社合同の工業圏を設立しており、現在グループ12 社が開発・生産・営業活動を展開し、中国市場でのプレゼンスを高めている。今回欧州においても、グループシナジーを生かした成長戦略の一環として、セルビアの新設拠点を欧州での中核拠点と位置付け、事業拡大を進めていく。

<日本電産セルビア新法人と新工場の概要>

社名:Nidec Electric Motor Serbia LLC(ニデックエレクトリックモータ・セルビア有限会社)

事業内容:車載用モータ及びその関連製品の製造、販売

新工場建設地:ノヴィ・サド市(首都ベオグラードから北西に約 90km)

人員規模:1,000 人

敷地総面積:59,760 ㎡

法人設立日:2021 年 1 月 22 日

着工:2021 年 9 月(予定)

竣工:2022 年中旬(予定)

<日本電産エレシスのセルビア新法人と新工場の概要>

社名:Nidec Elesys Europe LLC(ニデックエレシスヨーロッパ有限会社)

事業内容:車載向けインバータ及び ECU の製造・販売

新工場建設地: ノヴィ・サド市(首都ベオグラードから北西に約 90km)

人員規模:200 人

敷地総面積:36,000 ㎡

法人設立日:2021 年 1 月 28 日

着工:2021 年 9 月(予定)

竣工:2022 年中旬(予定)

 ニュースリリース

 

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