近年、都市部の再開発などの増加や、橋梁や高架下など作業高さに制限のある現場において効率的に作業可能な機械が求められている。今回開発した「TK550GSB」は、2018年6月1日に発売した「TK550G」の派生機種となり、「TK550G」の持つ高い基本能力はそのままに、狭隘地や全高制限のある現場で機動力に優れたショートブームを採用している(機種名にある“SB”とは“Short Boom(ショートブーム)”の頭文字)。さらに、同機の主な用途である基礎工事や相番作業に対応するためにさまざまな改良を行っている。
■新製品「TK550GSB」の主な特長
1)狭隘地や全高制限で優れた能力を発揮するショートブーム
- ブーム長さを7.7~20.9m(TK550G:10.0~30.1m)に抑えることで、優れた狭隘地での作業性や全高制限地での高いつり能力を発揮する。
- 全高制限のある場所でより高い作業性が確保できるチルト2枚補助シーブを設定。作業環境に合わせて2ポジションに切り替えが可能(オプション)。
- 主巻/補巻ウインチのワイヤ径を20㎜とし、一本掛能力を58.8kN(6.0tf)に向上させた(TK550G:ワイヤ径18㎜、一本掛能力49.0kN(5.0tf))。また、ブームを補強したことでハンマーグラブ作業にも対応が可能となった。
- 主巻/補巻いずれも、3.85t巻上時の巻上ロープ速度をTK550G比で約20%向上させた。
- 全高制限下でのつり能力を向上させました。高さ制限9m時で34.4t×4.6mのつり能力を発揮する(TK550G:同制限時、20.6t×6.5m)。
2)その他(「TK550G」と共通)
- 輸送幅2.99mを実現するとともに、クローラ自力脱着装置(オプション)、カウンタウエイト自力脱着装置(オプション)を設定することで、高い輸送性・組立性を実現している。
- 最新の排出ガス規制適合エンジンを搭載するとともに、低騒音型建設機械の基準値をクリアしている。