月島機械は3月24日、同社を代表企業とする企業グループが、横浜市水道局と「西谷浄水場再整備事業(排水処理施設)」に関する基本協定を締結したと発表した。
横浜市水道局では、西谷浄水場再整備事業として、耐震性が不足しているろ過池・排水池の整備、水源水質悪化にも対応できる粒状活性炭処理の導入、処理能力の増強に取り組んでいる。
同事業は、西谷浄水場排水処理施設における排水池の耐震化、排水量増加に対する能力の増強を目的としており、限られた敷地で既設施設を稼働させながら確実な排水処理を確保しつつ能力を増強するという事業の特殊性に対応しながら、コスト縮減、効率的な施設の運用を図る必要があることから、事業方式については民間事業者の技術・ノウハウを活用するDBO 方式により実施するもの。
同グループでは、既設施設の安定性を継承しつつ、さらなる安定感を実現するため、市内企業3 社を含む実績豊富な9 社でコンソーシアムを組成してノウハウを結集した提案を行い、落札者に選定され、このほど横浜市と基本協定を締結した。今後は、5月に基本契約を締結、7月に建設工事請負契約および運転・維持管理委託契約を締結し、2029年3月までに施設を設計・工事し、また2022年4月より2047年3月までの25 年間にわたり運転・維持管理を行う。
同グループでは、西谷浄水場の過去の実績および将来の水質変動を考慮して脱水設備の処理能力を決定し、ICT ツールを活用した運転支援・保守管理ツールを導入することで、安定的に25 年間の運転・維持管理を継続できる設備と体制を構築する。更新工事においては、綿密に手順を検討し、確実かつ最短の工事を実現する。また、浄水発生土は、植栽土壌製品など多様かつ安定的な有効利用用途を確保することで、地産地消と資源循環型社会に貢献する。
月島機械は、浄水場の排水処理に強みをもち、汚泥濃縮設備、脱水設備の豊富な実績を誇る。月島機械およびコンソーシアムの各社は、工事に当たっては安全に万全を期して進めるとともに、高度な技術力を通じて安定かつ安心な水供給と、浄水発生土有効利用を促進し資源循環型社会に貢献していく。
<西谷浄水場再整備事業(排水処理施設)の概要>
1.事業概要
(1) 事業名称:西谷浄水場再整備事業(排水処理施設)
(2) 事業場所:横浜市保土ヶ谷区川島町522 番地ほか
(3) 事業内容:西谷浄水場排水処理施設整備の設計・工事および施設の運転・維持管理
(4) 事業期間:設計・工事 2021 年7 月 ~ 2029 年3 月
運転・維持管理 2022 年4 月 ~ 2047 年3 月(25 年間)
(5) 主要施設:短時間型加圧脱水機 3 台
排水池 2 池(増設)
短時間型加圧脱水機 DC フィルタ(例)
2.グループの構成
代表企業 月島機械株式会社
構成企業
工事 月島機械株式会社
株式会社日立製作所
馬淵建設株式会社
大日本土木株式会社
昱株式会社
設計 株式会社日水コン
運転・維持管理 月島機械株式会社
月島テクノメンテサービス株式会社
横浜緑地株式会社
武松商事株式会社