・色材から製品まで一貫したインク製造体制を米国で確立し、拡大する需要に対応
インクジェットは、短納期で、多品種、少量生産、一枚毎に異なる印刷ができるバリアブル印刷が可能なため、商業・出版印刷分野に加え、産業分野にも用途が拡大している。なかでも環境負荷が低く、食品用途での安全性に長ける水性顔料インクジェットインクを活用したいというニーズが高まっている。
高品質な水性顔料インクジェットインクの製造には、インク中の顔料を安定的に分散する技術が不可欠。一般的に、インク中の顔料粒子サイズは100nm前後であり、時間が経過すると複数の顔料粒子が凝集し沈殿する。これは印刷時にインクジェットヘッドのノズル詰まりに繋がるため、インク中の顔料粒子は均一かつ安定的に分散している必要がある。また、高速で高品質な印刷が求められるインクジェット印刷では、色材に加えてインクに様々な溶剤や機能性材料が用いられるため、色材が他の材料の影響を受けずに安定性が維持されることが重要となっている。