・三浦工業よるコベルコ・コンプレッサの株式取得(合弁会社化)を伴う神戸製鋼と三浦工業よる資本業務提携に関する基本合意書を締結
汎用圧縮機事業を集約したコベルコ・コンプレッサを合弁会社とすることを通じ、神戸製鋼所及び三浦工業との間で、汎用圧縮機事業を中心とした施策を実行し、各シナジーの実現を目指す。なお、吸収分割は2021年7月、資本業務提携は2021年10月中を予定している。
*汎用圧縮機:プラント等に使用される大型のプロセスガス圧縮機を除く、機械製品の製造工場や空圧工具等で使用される中小型の空気圧縮機を中心とした圧縮機。
■資本業務提携の理由
神戸製鋼所の完全子会社であるコベルコ・コンプレッサが行っている汎用圧縮機事業は、日本国内及びアジア地域において高いシェアを有しており、あらゆる産業へ高品質な圧縮空気を安定供給してきた。
三浦工業は、日本国内において省エネ、環境負荷低減に配慮したボイラを業界に先駆けて提案することで顧客から高い評価を受けており、特に産業用貫流ボイラ市場ではNo.1 のシェアを有している。
神戸製鋼所と三浦工業は、2008 年より蒸気を動力源にして圧縮空気を作り出す蒸気駆動式圧縮機の共同開発を行い、その後、蒸気発電機及び排熱回収圧縮機といった製品を展開している。特に、空気圧縮機の排熱をボイラへ活用することで、ボイラ稼働に必要な消費エネルギーを大幅に削減することが可能となっている。
神戸製鋼所と三浦工業は、蒸気と空気の分野で培った技術を組み合わせたユーティリティ機器を供給することにより、顧客の更なる省エネルギー化及びこれに伴うCO2 削減を実現することができる。具体例として、代表的な機種において、ランニングコスト:36%削減及びCO2:36%削減が可能。そして互いの販売・メンテナンス網を活かしたワンストップサービスの実現に向け取り組んでいく。
これまで、神戸製鋼所と三浦工業は資本関係を持たない形での業務提携を行ってきたが、空気と蒸気という同じユーティリティを扱う両社が「2.資本業務提携の内容」に記載の提携を通じて、互いのリソースを更に有効に活用することで、上記シナジーを発揮し、両社の競争力強化を推進することができると考えるに至った。そこで、神戸製鋼所及び三浦工業は本日、基本合意書を締結することをそれぞれ決定した。
神戸製鋼所及び三浦工業は、資本業務提携が実現することは、コベルコ・コンプレッサが今後アジアを代表する汎用圧縮機メーカーとして更に成長していくための端緒となるものと考えている。
KOBELCO グループは、多様な事業を営む企業としての特徴を活かし、日本国内だけでなく中国や東南アジアを中心とする海外においても、顧客のニーズに合わせた、CO2 の排出を抑えた、効率的なユーティリティの提供を行っていく。これらの技術を通じて、日本政府が宣言した2050 年カーボンニュートラルに向けたグリーン社会へ貢献することがKOBELCO グループの使命。これまでもこれからも、KOBELCO グループは、「安全・安心で豊かな暮らしの中で、今と未来の人々が夢や希望を叶えられる世界」を実現するために「個性と技術を活かし合い、社会課題の解決に挑みつづける」。
また、ミウラグループは、蒸気ボイラを核として熱、水処理及び環境科学の分野で事業を展開し、未利用熱の有効利用を含めた熱や水の有効利用を通して工場全体のエネルギーシステムを効率化する提案や商品の提供を行ってきた。今後も温室効果ガス排出量の削減や省エネルギーなどの世界的課題に対して、環境負荷低減につながる革新的な商品やシステムを創り出していく。ミウラグループは、日本国内だけではなく世界の顧客のベストパートナーを目指して、「熱・水・環境の分野で、環境に優しい社会、きれいで快適な生活の創造に貢献します。」という企業理念実現のために、これからも取り組んでいく。
ニュースリリース(神戸製鋼所)
ニュースリリース(圧縮機事業の吸収分割と承継について)
ニュースリリース(三浦工業)