建設機械アタッチメントメーカーの㈱タグチ工業(本社:岡山市北区)は2月15日、国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)と共同で開発を進めてきた新装置、油圧式ワンタッチカプラ 「ワンキャッチ」の販売を開始すると発表した。
同社は、JAXA宇宙探査イノベーションハブが実施した研究提案募集に採択され、2016年より研究を進めてきた。研究課題は「遠隔操作およびアタッチメントの自動脱着可能な軽量建機システム等の開発と実地検証」。このテーマのもとに共同で開発を進めてきた新装置が油圧式ワンタッチカプラ 「ワンキャッチ」。
近年、地上での都市開発に伴う高層ビルの内装解体工事等の需要増や災害現場への対応など、地上用建設機械は軽量化や遠隔化、自動化が課題となっている。一方、月面拠点基地建設を想定した宇宙用建設機械は、地球上からの輸送コスト削減のための軽量化や、無人作業を可能とするための操作の遠隔化・自動化がより求められている。
そこで、タグチ工業が宇宙探査イノベーションハブの枠組みのもとで研究に取り組んだのが「12tonクラス油圧ショベル用 アタッチメント着脱装置」の開発だった。通常のアタッチメントの取り付け作業は、技術と経験のあるスタッフが工具を利用し、油圧ショベルの先端に直接アタッチメントを装着する。
今回発表した新製品「ワンキャッチ」は、ショベルとアタッチメントの間をとりもつコネクターのような装置。これをショベルの先端に装着することによって、油圧ショベルのキャビン(運転室)からの誰でも容易に操作できる遠隔操作でアタッチメントの着脱が可能になった。
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