なお、のれん償却等の影響を除くと、営業利益は76億8千6百万円(前年同期比45.3%減少)となり、営業利益率は2.7%(前年同期比1.5ポイント減少)となっている。
■経営成績に関する説明
このような状況の中、大きな不安定要素であった米国大統領選挙や英国Brexitが一定の決着を見たこともあり今後一層の経済活動の復調が期待されたが、新型コロナウイルスの変異種の発生や感染再拡大が顕著となったことで各国ともその対応に追われることとなり、経済復興策の一時停止や再度のロックダウン実施が現実となる中、この先も予断を許さない状況が続くものと思われる。
■セグメント業績
<国内事業>
国内事業は、6月以降の日本市場の堅調さを背景に第2四半期連結会計期間以降のセグメント利益は黒字となっており、それまで厳しい状況であった輸出向け受注及び売上の回復基調も寄与して、売上高は1,231億8千5百万円(前年同期比6.9%減少)となった。全グループ挙げて固定費の削減に取り組んでいるものの、売上高減少による利益減を補うには至らず、セグメント損失は△1億1千7百万円(前年同期15億5千3百万円の利益)となった。
なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は36億5千6百万円(前年同期比28.2%減少)となっている。
<海外事業>
海外事業は、国内事業と同様、第2四半期連結会計期間以降、コロナ禍の影響が落ち着いた中国市場やロックダウンが解除となった欧米アジアでの伸長によりセグメント利益は黒字となっているが、前期並までの回復には未だ時間を要する状況であり、昨年7月に買収した米国販売会社Equipment Depot, Inc.の新規連結寄与があったものの、売上高は1,610億7千2百万円(前年同期比20.4%減少)となった。売上高減少による利益減少を固定費の削減で補いきれない状況も国内事業と同様であり、セグメント利益は6億4千4百万円(前年同期比87.7%減少)となった。
なお、のれん等償却の影響を除くと、セグメント利益は40億2千9百万円(前年同期比55.0%減少)となっている。
■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明
連結業績予想については、第3四半期連結累計期間までの実績を踏まえて、通期の業績予想を下記のとおり修正した。
売上高3,950億円(前回予想3,900億円)、営業利益18億円(同△20億円)、経常利益15億円(△25億円)、親会社株主に帰属する当期純利益△26億円(同△40億円)。
修正の理由:新型コロナウイルス感染症拡大の経済、産業への影響に関しては、全世界で一定程度の回復傾向が表れており、経営環境も当初の想定以上に回復してきている。一方、足元では感染者数が再拡大し、欧州ではロックダウンが再実施、日本においても再び緊急事態宣言が発出されるなど、通期の見通しについては、依然として予断を許さない状況が続くと思われるが、第3四半期までの実績を踏まえて 2021 年3月期の通期連結業績予想を修正した。
売上高は2020 年10 月に発表した業績予想を約1.3%上回る見通し。また、利益についても、2月4日開示の「中国連結子会社の生産停止及び特別損失計上に関するお知らせ」に記載の通り、中国連結子会社の生産停止に伴う事業構造改善費用及び固定資産の減損損失の発生が見込まれる一方、売上増に伴う粗利増や各種コストの削減等の効果も見込まれることから、営業利益、経常利益、当期純利益すべての利益項目において、2020年10 月に発表した業績予想を上回る見通し。
なお、のれん等償却前営業利益については、前回発表と比較して42 億円の増額となる112 億円を予想している。