JFEエンジニアリング(本社:東京都千代田区)は1月27日、イタリアMaire Tecnimont S.p.A. (本社:イタリア・ミラノ)の100%子会社であるNext Chem社 (本社:ローマと、Waste to Chemical※(以下、WtC)分野における、協業合意書を締結したと発表した。
Maire Tecnimont Group(以下、MTG)は、ミラノ市場に上場するエンジニアリング、テクノロジー、エネルギー部門の50の事業会社を擁する世界的な企業グループ。MTGは石油・ガス、化学、肥料、石油化学等、多岐にわたるプラントエンジニアリングを行っており、NextChem社はMTGにおいてグリーンケミストリー、循環型経済(Circular Economy)、エネルギー転換のための技術開発とその普及を担っている。
JFEエンジニアリングは、長年にわたり培ってきた廃棄物の燃焼・ガス化技術を基盤として、廃棄物発電プラントを供給してきた。
今回の協業の目的は、廃棄物を原料とした水素、アンモニア、尿素、メタノールやエタノール等のWtC生産プロセスを開発することにある。この中でJFEエンジニアリングは、固形廃棄物から合成ガス(水素と一酸化炭素を主成分とするガスで、WtC生産プロセスにおける中間媒体となる)を製造するガス化技術の開発を担う。
両社は、JFEエンジニアリングが納めてきたガス化炉をベースに技術的・経済的な検討を開始し、最終的にはWtC生産プロセスを供給することを目指す。
JFEエンジニアリングは、WtC技術の実用化により、燃料や各種製品の原材料製造から廃棄・リサイクルに至るまで、循環型経済への転換と、二酸化炭素排出量の低減を促進し、SDGsの目標7.「エネルギーをみんなに そしてクリーンに」、12.「作る責任と使う責任」、13.「気候変動への具体的な対策」の実現に貢献していく。
※ Waste to Chemical:廃棄物やバイオマスを原料とした化学品や燃料の製造
<Maire Tecnimont S.p.A.社概要>
本社:イタリア国ミラノ
上場:2007年 ミラノ市場
代表者:会長:Fabrizio Di Amato
業績(2019年12月):売上高33.4億ユーロ、営業利益1.9億ユーロ
ビジネス領域:石油・ガス、化学、肥料、石油化学分野でのプラントエンジニアリング
子会社:50社(45ヵ国)
<NextChem S.p.A.社概要>
本社:イタリア国ローマ
親会社:Maire Tecnimont S.p.A. 100%
代表者:CEO:Pierroberto Folgiero
ビジネス領域:グリーンケミストリー、エネルギー転換を支える 技術の開発とライセンシング、EPC関連サービス、プロジェクト開発