・最新の第 5 世代 Red Ring スタンドを 8 台備えた仕上げ圧延機
・ロール交換時間の短縮と保守作業の容易さの向上
・既存のロールとガイド設備の再利用
これは既存のハ ウジング方式圧延スタンド 8 台をより軽量で圧延ラインとロールショップ間の移動も一層容易な最新の ハウジングレス方式第 5 世代 Red Ring スタンドに更新するプロジェクト。この最新の Red Ring ス タンドは、ロールの交換時間を大幅に短縮でき、保守作業も容易で迅速に行える。また、摩耗部品の 耐用年数が延びています。既存のロールとガイド設備は再利用される。
PT社は、新設備のプロセス技術、設計、組立、据え付けを担当する。供給する装置には、水平型、垂 直型、水平/垂直転換型の Red Ring RR575 計 8 台が含まれる。Red Ring スタンドのロール中心間距 離は最大 785 mm で、胴長は 1,000 mm。水平/垂直転換型スタンド 2 台のうち 1 台には、2 方向に 出力選択可能な減速機が新しく設置され、駆動方式を水平型にも垂直型にも容易に転換できる。
Red Ring のチョックが既存のスタンドに搭載されたラジアルベアリングに対応するよう調整されるため、 わずかな調整作業で数多くのロールが再利用される。また、既存のガイド設備も再利用される。現 行の操業への影響が可能な限り少なくなるよう、Red Ring スタンドのロールギャップは軸に関して対称 的または非対称的な調整が可能。
主要な 8 台のスタンドの他に、主要部、ホルダー、ロールギャップの調整システムとガイドサポートシステムをそれぞれに搭載した予備用のスタンド 8 台も供給品目に含まれる。また、スタンド準備およびロール交換用のショップ機器、ローラーテーブル、ループフォーマー、潤滑および油圧部品、ステンレス鋼配管一式も含まれる。近代化された圧延機のホットランは、2021 年 8 月を予定している。
ムーラで操業中の Acciaierie Venete S.p.A.の圧延機の年間生産能力は 18 万トンで、幅 220~390 mm の 半製品を加工する。この圧延機は炭素鋼または高級鋼を処理し、最大幅 400 mm の平鋼や、最大 150 mm サイズの対称アングル鋼材および U 字形鋼材のような条鋼製品に圧延される。
パドヴァに本社を置く Acciaierie Venete S.p.A.は、1957 年にインゴット、ビレット、鉄筋の分野で操 業を開始し、1980 年代の初頭には、高品質な条鋼製品の生産に移行、鉄鋼市場における欧州の大手メ ーカーの 1 社となった。年間生産能力 180 万トンを誇る Acciaierie Venete の従業員数は約 1,400 名、鉄鋼の生産および変形加工用に 10 基のプラントを稼働させている。Acciaierie Venete は、高品 質な棒鋼、連続鋳造丸棒鋼、線材、ビレットなどの幅広い製品を提供しており、これらは自動車、土工機、農機、エネルギー、機械、建築といった数多くの産業分野で使用されている。