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三井E&Sマシナリー、港湾クレーンの次世代遠隔モニタリングシステム 「CARMS」を開発

 ㈱三井E&Sマシナリー(本社:東京都中央区)は1月14日、港湾クレーンの各種状態を「いつでも」「どこからでも」モニタ可能な次世代の遠隔モニタリングシステム「CARMS(Crane Advanced Remote Monitoring System:カームス)」を、三井E&Sホールディングスグループ企業である三井E&Sシステム技研(本社:千葉市美浜区)と共同開発したと発表した。三井E&SマシナリーはCARMSの提供により、顧客のクレーン運用をサポートし、港湾の信頼性確保および、港湾業務の効率化に寄与する。

【背景】

 海上物流の発展に伴い、港湾クレーンの故障による貨物の取り扱い停止は、物流や港湾の競争力に重大な影響を及ぼすようになった。従って港湾の信頼性確保の為に、クレーンの予防保全として異常原因の早期発見と解決の重要性が高まっている。また、港湾業務に携わる労働者の人手不足や働き方改革の為に、港湾業務の効率化は必要不可欠。これらの課題解決策として、現在、国土交通省港湾局においては、我が国のコンテナターミナルにおける「ヒトを支援するAIターミナル」の実現に向けた取り組みが行われており、IoTやAI関連技術を用いた高度なクレーンの状態監視が求められている。

【三井E&Sマシナリーが提供するソリューション CARMS】

 CARMSは港湾の信頼性確保及び港湾業務の効率化の為に、クレーンに関する様々なデータを収集・分析する。CARMSによって収集・分析するデータの例としては、クレーン上に設置された各種スイッチのON/OFF状態、吊荷の荷重、モータの回転速度や電流値などの電気信号がある。また、顧客の困りごとに応じて、各種装置の振動、映像、温度といったデータを追加で収集・分析する。これらのデータは、三井E&Sマシナリーが管理するクラウド上に蓄積され、分析結果を可視化し、パソコンやタブレットのWebブラウザを通じて閲覧可能となる。

 CARMSでは、従来の三井E&Sマシナリー製モニタリングシステムから主な閲覧項目の一部を踏襲しつつも、内容をより見やすくアレンジしている。さらに、従来のモニタリングシステムに対して、次に述べるような機能がアップデートされている。

【将来機能】

 三井E&Sマシナリーは今後も三井E&Sシステム技研と共同でIoTやAI技術等の先進技術に、クレーンメーカーとしての知見を掛け合わせ、CARMSを拡張していく。

 また三井E&Sマシナリーは、国土交通省港湾局が実施している、ビッグデータやAIを活用して、荷役機械の異常傾向や故障の予兆を事前に把握する予防保全管理の実証事業にも協力しており、今後はCARMSによる高度予防保全の為に、各種装置の故障予兆検出、ドローン等で撮影した画像によるクレーン本体の状態管理、各種分析結果に基づく状態ベースのメンテナンス計画といった機能の実装を進めていく。これらの機能は、監視対象装置や監視手法毎にモジュール化し、顧客の要望に応じてカスタマイズ可能とする予定。

 詳細は、ニュースリリース

 

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