・豪州Fortescue Metals Group、岩谷産業と覚書を締結
川崎重工業は12月14日、豪州のFortescue Metals Group(以下、FMG社)、岩谷産業と、再生可能エネルギーを由来とする液化水素サプライチェーンの事業化に向けた検討を開始するための覚書を締結したと発表した。豪州を始めとする世界各地で、太陽光発電や風力発電などの再生可能エネルギーを由来とする電力から水素を製造・液化して、液化水素運搬船で日本へ輸入し、国内で供給・配送するまでの一連の液化水素サプライチェーンの事業化に向けた検討を行う。
今回、水素関連機器メーカーとしての技術力を持つ川崎重工、水素事業への投資を拡大するFMG社、水素の取り扱い実績が豊富な岩谷産業の3社の方針が合致し、覚書を締結するに至った。
世界的に脱炭素社会の実現が目指されるなか、川崎重工はこれまで、水素を「つくる(水素液化機)」「はこぶ(液化水素運搬船)」「ためる(液化水素貯蔵タンク)」「つかう(水素ガスタービン発電設備)」すべてのフェーズで開発をリードしてきた。今後とも川崎重工は、持続可能な開発目標(SDGs)の達成に向け、液化水素サプライチェーンの構築を進めることでクリーンエネルギーの安定供給に貢献していく。
■FMG社:FMG社は鉄鉱石業界のグローバルリーダーであり、その文化、革新性、世界規模のインフラや鉱業資産の拡充といった産業界が牽引している開発において認知されている。バリューチェーン構築およびプロジェクト開発の知見をもとに、再生可能エネルギー事業や、クリーン水素の大量輸送市場の創出を含むグリーン産業の実現に向けた取り組みを進めている。
■岩谷産業:岩谷産業は、年間1億2,000万m3(3拠点・6プラント)の液化水素製造能力を有する日本で唯一の液化水素サプライヤー。全国に10カ所の圧縮水素工場も保有し、国内の水素市場において70%のシェアを有している。また、川崎重工とともに水素サプライチェーン(日豪間)構築の実証事業に参画しており、水素エネルギー社会の実現に向けた取り組みを進めている。
参考URL:企業ブランドムービー『水素社会篇』 https://youtu.be/Pu8TerRTpIc