Hytouch神戸には、-253℃で体積を1/800にした極低温の液化水素を長期間、安定的に貯蔵する国内最大の2,500m3球形液化水素貯蔵タンク(容量2,250m3)や液化水素専用船陸間移送ローディングアームなどが設置されている。
同タンクは、内外2つ重ねたタンクの間の真空層で外気温からの熱伝導を遮る「真空二重殻断熱構造」と、最も入熱量を抑えることができる形状である球形を採用した。また、タンクの構造は、川崎重工が1980年代にNASDA(現:JAXA)※3の種子島宇宙センターに納入した液化水素タンクの30年以上にわたる運用実績で積み重ねてきたノウハウを活かすことで、高い信頼性を有している。Hytouch神戸のタンク性能評価においても高い断熱性能や設備の健全性が確認された。
今後、水素社会の実現に必要な水素の大量輸送技術を見据え、今回開発した液化水素貯蔵タンクの技術を活かし、さらなる大型化に向けた開発を進める。
川崎重工は、持続可能な開発目標(SDGs)の観点からも水素エネルギーの普及と脱炭素化を目指し、世界の人々の豊かな生活と地球環境の未来に貢献していく。
※1 国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
※2 「水素社会構築技術開発事業:未利用褐炭由来水素大規模海上輸送サプライチェーン構築実証事業」
※3 NASDA:宇宙開発事業団、JAXA:国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
【参考URL】 企業ブランドムービー 『水素社会篇』https://youtu.be/Pu8TerRTpIc