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コベルコ建機、建設機械の遠隔操作に関する実用化検証を開始

 コベルコ建機は12月1日、コベルコ建機の目指す「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」K-DIVECONCEPT※1 実用化に向け、実際の稼働現場における遠隔操作検証を2020 年11 月より開始したと発表した。

 コベルコ建機は、「誰でも働ける現場へ KOBELCO IoT」をテーマにICT ロードマップを策定し、その実現に向けて中長期的に研究・開発を進めている。そのひとつの柱であるK-DIVE CONCEPTは、クラウドマッチングシステムと建設機械の遠隔操作を融合させることで、特定の人・場所・時間などの制約を受けずに、建設現場での施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を目指している。この実現により、深刻化する建設技能者の不足に対する多様な人材活用、現場生産性の向上、現場無人化による本質的な安全確保などが可能になると考えている。

 K-DIVE CONCEPT は、ステップ1 として「近距離での遠隔操作」、ステップ2 として「遠距離での遠隔操作」、最終的な目標であるステップ3 として「クラウドマッチングシステムと遠隔操作の融合」に向け、段階的な研究・開発を進めている。

 今回の検証(ステップ1:近距離での遠隔操作)は、K-DIVE CONCEPT に強く関心を持つ産業振興の全面的協力で実現したもので、過去何度かのトライアルを経て、今回の継続的な実作業による検証開始となった。具体的には、産業振興の事業所内スクラップヤードにて、ローカル無線通信環境を利用し、ヤード内事務所から約100m はなれた現場にあるコベルコ建機35t クラスのリフティングマグネット仕様機(油圧ショベルをベースとしたハンドリング機械)を「近距離」遠隔操作するもの。

 K-DIVE CONCEPT の「近距離」遠隔操作は、実際に機械に搭乗して操作した場合とほぼ同等の品質(通信速度、作業効率等)での操作が可能な段階にあり、今回の検証は、1 年程度の長期にわたって実作業を行うことで、商用化に向けた最終確認と位置付けている。

 今後も、長距離での遠隔操作や多地点接続、第5 世代移動通信システム(ローカル5G)との接続活用など、K-DIVE CONCEPT の段階的な実用化に向けた取り組みを継続していく。

 画像・上:実用化検証のイメージ

 画像・中:実用化検証の様子(事務所内での遠隔操作)

 画像:下:実用化検証の様子(ヤードでの稼働の様子)

※1 “K-DIVE CONCEPT”とは、コベルコ建機が研究・開発を進める、次世代遠隔操作技術を用いた「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」のことで、建設現場で働く人の働き方を大きく変え、豊かな生活、社会を実現することを目的としている。

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