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日精樹脂、20年4~9月の売上は2.2%減の191億円、通期予想は2.1%減の380億円

 日精樹脂工業が11月12日に発表した2021年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、主力である射出成形機の販売が世界での新型コロナウイルス感染症の拡大により低調だったこと等から売上高合計は190億5千8百万円(前年同期比2.2%減)となった。製品別売上高については、部品売上高が28億4千8百万円(同5.6%増)、金型等売上高が14億5千万円(同2.5%増)となったが、射出成形機売上高が139億4千9百万円(同1.2%減)、周辺機器売上高が8億9百万円(同35.2%減)となった。

 利益面については、欧米での新型コロナウイルス感染症の拡大による営業活動の停滞およびアジア地域での競争激化等により営業利益は3億5千2百万円(前年同期比56.1%減)となった。また経常利益は4億4百万円(同52.4%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2億6千6百万円(同51.3%減)となった。(数値表記は原文尊重)

 4~9月期における世界経済は、新型コロナウイルス感染症の拡大による経済環境の急激な悪化、および米中貿易摩擦の影響等、不透明な状況が継続している。わが国経済においては、新型コロナウイルス感染症の拡大の影響から企業の設備投資の減少等、厳しい経済環境が継続している。

 日精樹脂工業グループが所属する射出成形機業界においては、国内外において新型コロナウイルス感染症の拡大による経済環境の悪化等から厳しい受注環境となり、先行きは不透明な状況が継続している。

 このような状況の中、日精樹脂工業グループは、長期的観点からの成長戦略や業績目標を見据え、2026年3月期を最終年度とする「フューチャーデザイン2026」および第三次中期経営計画に基づき事業展開を推し進めてきた。

 日精樹脂2021年3月期第2四半期データ

■セグメント別状況

<日本>

 自動車関連の需要が低調であったことから、売上高(外部売上高)は69億7千2百万円(前年同期比39.3%減)、セグメント損失は2千5百万円(前年同期実績はセグメント利益6億9千5百万円)となった。

<欧米地域>

 NEGRI BOSSIグループを日精樹脂工業グループに新たに取り込んだことにより、売上高(外部売上高)は71億4千3百万円(前年同期比114.7%増)となったが、新型コロナウイルス感染症の拡大により営業活動が停滞したこと等からセグメント損失は1千2百万円(前年同期実績はセグメント利益5千6百万円)となった。

<アジア地域>

 IT関連等の需要が堅調であったことから、売上高(外部売上高)は49億4千2百万円(前年同期比5.8%増)となったが、価格競争の激化等によりセグメント利益は2億1千1百万円(同25.8%減)となった。

-■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 今後においては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大による経済活動の停滞および米中貿易摩擦の影響等により厳しい経営環境が予想されるが、日精樹脂工業グループとしては、5G通信等のデジタルインフラの整備・普及、海洋プラスチック問題に象徴される環境問題等から同社グループおよび同社製品の重要性が増す中で、更なる需要の拡大に努めていく。

▽修正の理由:2021 年3月期の連結業績予想については、新型コロナウイルス感染症拡大による影響を合理的に算定することが困難であることから未定としていたが、現時点で入手可能な情報や予測等に基づき算定し公表することにした。

 新型コロナウイルス感染症は依然として収束が見えないなか、東アジア地域を中心としたIT 関連需要が順調に推移していることや、医療関連需要の取り込みを計ること等を踏まえ、2021年3月期連結業績予想を下記のとおり修正した。

 売上高38,000百万円(前期比2.1%減)、営業利益850百万円(同22.8%減)、経常利益800百万円(同29.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益600百万円(同7.0%減)。

 日精樹脂工業の2021年3月期第2四半期決算短信

 

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