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オークマ、20年4~9月の売上は35%減の579億円、通期予想は29%減の1,220億円

 オークマが10月30日に発表した2021年3月期第2四半期(4~9月)連結業績によると、受注額は55,942百万円(前年同期比25.4%減)、売上高は57,923百万円(同35.2%減)、営業利益は1,354百万円(同85.3%減)、経常利益は1,638百万円(同82.7%減)、親会社に帰属する四半期純利益は532百万円(同91.3%減)となった。(数値表記は原文尊重)

 オークマ2021年3月期第2四半期データ

■経営成績に関する説明

 4~9月期は、新型コロナウイルスの世界的な感染拡大により消費活動、経済活動が大きく停滞し、世界経済は大収縮に陥った。世界各国は財政政策、金融政策を進めながら感染防止と経済活動の両立を図る中、感染再拡大の懸念から経済への下押し圧力は残り、景気の持ち直しは極めて緩やかな動きに留まった。

 米国市場では、ウイルス感染再拡大を懸念し、総じて力強さに欠ける展開ながら需要は持ち直しに向かい、設備投資は大企業中心の動きから、第2四半期には中小企業にも動きが見られた。また設備投資に慎重な航空機関連においても、生産効率化等を目的に計画的に設備投資を行う企業も見られた。欧州市場では、製造業の景況感に改善が見られたが、ウイルス感染が再拡大し設備投資は慎重な動きが続いた。中国市場は、一早く持ち直しに向かう中、建設機械関連からの需要は底堅く推移し、また自動車関連を含め幅広い業種で設備投資の動きが戻るなど、工作機械の需要はコロナ禍前の水準を超えるまで回復した。

 国内市場では、緊急事態宣言解除後、引き合いは増加を始め、緩やかながらも需要は持ち直しに向かった。

 このような経済環境のもと、オークマグループは、グローバルでの顧客獲得、業務効率向上、費用圧縮による収益確保と体質強化を図ると共に、コロナ禍を機に一層高まる自動化・無人化のニーズ、そして低炭素化社会の実現に向けて、環境対応の社会要請に応える技術開発を進めてきた。独自のAI・知能化技術を搭載したスマートマシンを幅広く提供すると共に、工程集約、機械稼働の遠隔監視、DX(デジタルトランスフォーメーション)対応等、生産性向上に貢献するスマートマニュファクチャリング技術・自動化システムの提案を推し進めることにより需要を喚起してきた。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 今後の世界経済は、財政・金融政策、経済活動の制限緩和により持ち直しが期待される。一方、ウイルス感染防止の根本的な対策が確立されない中、感染再拡大への警戒等、経済活動は抑制的な動きに留まることが見込まれる。景気拡大のスピード、タイミングを測ることは難しいものの、その足取りが確かなものとなる時には、新たな社会構造、経済構造での経済活動が進むと考えられる。

 工作機械の需要動向については、この新常態におけるものづくりで顕在化した新たな需要が喚起され、拡大することが見込まれる。リモートでの稼働やその監視対応、そして非接触での安心、安全のための自動化・無人化のニーズは、従来の労働力不足への対応に加えて新たな需要の拡大を見込んでいる。

 このような経営環境の下、オークマグループは、これまで培ったスマートマシン、スマートマニュファクチャリングの技術を土台に、非接触、自動化・無人化、デジタル革新・DXへの取り組みで「総合ものづくりサービス」企業として成長していく。

 営業面では、アフターコロナの世界も見据えたリモートでの商談、Web展示会等を推進し、顧客体験価値を拡張すると共に、国内及び海外の販売・サービス拠点の拡充、現地販売代理店の子会社化等、海外販売網の強化を図ることにより地域に密着した顧客対応や販売促進策を展開し、市場開拓、顧客開拓を進め、販売拡大に注力していく。

 技術面では、独自のAI・知能化技術の開発、デジタル活用をさらに加速させ、これらを搭載したスマートマシンの開発を進めていく。次世代ロボットシステム「ROID」シリーズ等、自動化・無人化システムの更なる充実を図り、自動化・無人化ソリューションを提案して需要を喚起すると共に、低炭素化社会の実現に向けた環境対応等、社会的な要請にも応えていく。

 製造面では、同社製品の強みを活かした生産工程の刷新を展開し、自社開発の「ARMROID」により多品種少量生産を自動化する等、次世代製造技術による生産効率の向上、コストダウンの拡大を図ると共に、革新技術の実証を推し進めオークマブランドに対する信頼を一層高めていく。また本社工場、可児工場の再開発を見据えて加工設備の最適配置を進め、自己完結一貫生産体制の一層の強化を図っていく。調達面においては、BCPの観点からサプライチェーンの見直しを行い、安定した部品、ユニット等の供給基盤を確立していく。

 オークマグループは、長年に亘り培ってきた「機電情知(機械・電気・情報・知識創造)」融合の強みを展開し、自動化・無人化の対応力、デジタル革新技術・DXの提案力、トータルソリューションの提供力の強化を図っていく。そして今期の営業、技術、製造の戦略を進めながら、ウィズコロナ、アフターコロナでの経済社会の変化を捉えて成長するための土台を築いていく。

 2021年3月期の連結業績については、経営戦略を強力に推進し業績向上に注力していく。一方、新型コロナウイルスの影響による経済活動抑制は継続し、工作機械需要の本格的な回復には相応の時間を要するものと見込まれることを鑑み以下のように予想した。

 売上高1,220億円(前期比29.1%減)、営業利益40億円(同:73.3%減)、経常利益45億円(同:71.1%減)、親会社株主に帰属する当期純利益18億円(同:83.2%減)。

 オークマの2021年3月期第2四半期決算短信

 第2四半期決算参考資料

 

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