・建設現場のテレワークシステム推進
コベルコ建機とライカジオシステムズ社(本社:スイス ヘルブルグ、以下、ライカ)は10月28日、コベルコ建機の目指す「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」K-DIVE CONCEPT※1 推進のために、マシンガイダンス(以下、MG)の遠隔操作技術の開発に向けて協業すると発表した。
コベルコ建機は、「誰でも働ける現場へ KOBELCO IoT」をテーマにICTロードマップを策定し、その実現に向けて中長期的な研究・開発を進めている。独自のICT施工(情報化施工)ブランド「ホルナビ※2 」はその一つの柱であり、測量機器メーカーを中心とした関連企業との協業により、MGやマシンコントロール、チルトローテータ※3 、iDig※4 など商品ラインナップの拡充を進めている。ホルナビ製品を導入することで、経験の浅いオペレータでも容易に作業を行うことが可能となり、作業時間の短縮や、作業の効率化、安全性の向上、更にはコスト削減などを実現することができる。
一方、現在開発中のK-DIVE CONCEPTでは、クラウドマッチングシステムと建設機械の遠隔操作を融合させることで、特定の人・場所・時間などの制約を受けずに、建設現場での施工が可能となる「建設現場のテレワーク化」を目指している。この実現により、深刻化する建設技能者の不足に対する多様な人材活用、現場生産性の向上、現場無人化による本質的な安全確保などが可能になると考えている。
今回の協業は、MGをK-DIVE CONCEPTによる遠隔操作で使用した場合でも、実際に機械に登場して操作した場合と同等の品質(通信遅延、作業効率等)にすることで、安全で誰でも働ける遠隔施工現場を実現することを目的としている。
コベルコ建機とライカは今後、MGの遠隔操作を実現させることで、「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」の価値を高めていけるよう連携を進め、相互に協力していく。
画像・上:K-DIVE CONCEPT
画像・下:ライカのMGシステムLeica MC1
※1 “K-DIVE CONCEPT”とは、コベルコ建機が研究・開発を進める、次世代遠隔操縦技術を用いた「働く人を中心とした、建設現場のテレワークシステム」のことで、建設現場で働く人の働き方を大きく変え、豊かな生活、社会を実現することを目的としている。
※2 「ホルナビ」とは、コベルコ建機独自のICT施工ブランドであり、“掘る”を“ナビ”するコベルコのICT施工のトータルソリューション。(ホルナビ 紹介ページ)
※3 チルトローテータとは、バケットを傾け(チルト)、回転させる(ローテ—ト)ことのできる先端アタッチメントで、作業効率を飛躍的に向上させ、工期を短縮させることができる。engcon社(スウェーデン)の商品で、コベルコ建機は日本の販売総代理店として商品を取り扱っている。(チルトローテータ 紹介ページ)
※4 iDigとは、後付けが可能な2Dマシンガイダンスシステム。Bridgin社(フランス)の商品で、コベルコ建機は国内の一取扱店として商品を取り扱っている。(iDig 紹介ページ)
■Leica Geosystems – when it has to be right
およそ200年にわたり計測・測量の製品および技術で変革を生んできたHexagon のグループカンパニーであるライカジオシステムズは、世界中のプロフェッショナルに向けてトータルソリューションを開発している。革新的な製品とソリューションの開発で知られているライカジオシステムズは、地理空間情報の利活用において、航空宇宙、防衛、安全、セキュリティ、建設、製造など、実に多岐にわたる業界のプロフェッショナルから信頼を得ている。ライカジオシステムズは高精度で正確な機器、洗練されたソフトウェア、そして信頼できるサービスで、社会の発展に貢献していく。
Hexagon(ナスダック・ストックホルム: HEXA B)は、センサー、ソフトウェア、自律型ソリューションのグローバルリーダーで、世界50ヶ国におよそ20,000人の従業員を擁し、売上高は約39億ユーロ(44億米ドル)。