・世界最高水準の低昇温性・低トルク性で次世代モビリティの市場ニーズに対応
NTNは10月20日、自動車のトランスミッションやデファレンシャル用の「低昇温・低トルク円すいころ軸受」を開発したと発表した。新開発の樹脂保持器の採用や軸受内部設計の最適化により、世界最高水準の低昇温性(耐焼付き性)と低トルク性を実現した。
環境規制を背景とする自動車の省燃費化により、自動車のトランスミッションやデファレンシャルなどの動力伝達装置は小型・軽量化が進んでおり、これらに使用される円すいころ軸受の使用環境は過酷さを増している。NTNは、世界最高水準の軸受定格寿命(長寿命)と許容回転速度の実現をコンセプトとした「自動車用ULTAGE(アルテージ)*1円すいころ軸受*2」を2017年に発表するなど、こうした市場ニーズの変化に対応してきた。
近年、自動車産業がスマートモビリティやCASEに代表されるように大きな変革期を迎える中、電動化やカーシェアリングによる航続距離の延長などを背景に、動力伝達装置の高効率化が加速している。これにより、装置内の潤滑油量の低減や低粘度油への切り替えが進められ、軸受にはこうした過酷な潤滑条件下の対応や、より一層の低トルク化が求められている。
今回開発した「低昇温・低トルク円すいころ軸受」は、こうした新たに浮上した次世代モビリティの市場ニーズに対応する商品。
*1) ULTAGE(アルテージ)は、究極を意味する【Ultimate】とあらゆる場面での活躍を意味する【Stage】を組み合わせた造語で、世界最高水準の当社新世代軸受のシリーズ総称。
*2) 2017年4月28日プレスリリース:「自動車用ULTAGE円すいころ軸受」を開発
https://www.ntn.co.jp/japan/news/new_products/news201700035.html