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油圧ショベルが足りない! 需要旺盛で8月の中国建機販売台数が爆破的急増

 原文:挖掘机不够用了!需求旺盛引爆8月工程机械销量

 2020 年9 月4 日(CHPSAウエブサイトほか多数、出所:上海証券報より要訳)

 インフラ投資の需要に恩恵を受けて、8 月の大型トラック販売台数は前年同期比で75%増加し、油圧ショベルの販売台数は同約50%増加している。一部の業界のアナリストは、関連する建設機械製品の販売台数が今年の高い成⾧目標を達成することは、もう動かぬものとなっていると指摘している。

■8月の大型トラック販売台数は前年同期比75%の増加である。

 第一商用車両ネットワークのデータによると、8 月の中国の大型トラック市場、各種タイプの予測される販売台数は12.8万台に達し、75%増加する見通しである。12.8万台と言う数値は、大型トラック業界の8月販売台数の新記録であり、前回の歴史的記録・・・・・2017 年8 月の9.37万台の販売台数より3.4万台多い。

 2020 年4月から8 月にかけて、国内の大型トラック市場は新記録の更新を続けており、世界各地の大型トラック市場が足元のも及ばないところとなっている。今年1 月から8 月までの国内大型トラック市場の累計販売台数は約108.35万台で、同比の累計増加率は、3 月から7 月までの30.5%増から35%に拡大し、純増は28万台に迫っている。

 第一商用車輌ネットワークのアナリストは、この成⾧の勢いに応じれば、大型トラック市場の年間販売台数が140 万台に達し、新記録の樹立はほぼ動かぬものとなっていると考えている。

■3つの動力源、大型トラック市場は、年間を通じて高い成⾧。

 第一商用車両のアナリストによると、8月と下半年にかけて大型トラック市場の継続的な成⾧を促進する原動力は、主に3つの側面がある。

 1つ目は、国のNational Ⅲディーゼルトラックの早期段階的廃車方針(中:国三柴油貨車提前淘汰政策)である。年初以来、国のNational Ⅲ型車の早期段階的廃車は前例のない力強さで進められており、加えて各地の過積載取り締まり政策がますます厳しくなり、2020 年の大型トラック市場に大きなイメージ空間を生み出している。

 2つ目は、各地での過積載取締強化は衰えを見せておらず、特に国道や農村道路での短距離及び中距離支線での過積載取締りはますます厳しくなっており、対応する規格に合った大型トラック、標準載貨大型トラック及び軽量化大型トラックの大量購入の需要を生み出している。

 3つ目は、工事車両のピークシーズンが後ろ倒しになっていることである。ここ数カ月のダンプトラックの販売動向から判断すると、大型ダンプトラックの販売台数は月々増加しており、前7カ月の累計市場販売台数はマイナスからプラスに転じている。この傾向は、インフラストラクチャープロジェクト着工シーズンの後ろ倒しと、これに伴う工事車両のピークシーズンの後ろ倒しとは直接関係している。

 上記3つの要因から分析すると、インフラストラクチャープロジェクト着工シーズンの後ろ倒しは販売台数増加の内的要因であり、根本的な原動力でもある。もし、各地のインフラ建設需要の牽引がなく、単に国家規格のグレードアップと過積載取締りに頼っているだけでは、大型トラックの販売台数はそれほど大きく改善はされない。

■建設機械業界のブームは期待を超え続けている

 旺盛なインフラ需要もショベル市場を牽引している。CME 建設機械ネットワークの調査によると、8月の油圧ショベル(輸出を含む)の販売台数は20,800 台に達し、前年同期比約50%の増加率が見込まれている。

 8月の高成⾧は、主に国内需要に牽引されている。この間、国内の市場販売台数は18,500台に達し、前年同期比約60%の増加見込みである。輸出市場の販売台数はほぼ同程度の2,300台が見込まれている。

 記者は、油圧ショベルは主に、水利、電力、道路等のインフラ建設と不動産開発、鉱山開発等の分野に使われていることを学んだ。河北省で油圧ショベルのリースに従事しているあるマネージャーは記者に、「疫病流行の影響に加え、雨期による工期の遅れにより、最近の建設現場は工事が急がれている。当社の数十台の油圧ショベルは様々な工事現場で作業をしており、各工事現場には1、2 台しか分けられず、まったく足りていない。現在、1、2 台の油圧ショベルの新規購入を予定している」と述べている。

 旺盛なインフラ需要と今年以降の新規特別債の規模拡大とは関係している。財政部のデータによると、中国は、2020 年に3.75万億元(兆元)の新規特別債を手当する予定で、前年度より74.4%の増加である。7月14日現在、各地はすでに2.24 兆元の新規特別債が発行され、前年比58%の増加となっている。下半期の財政政策の一層の進展に伴い、インフラ投資はまだまだ引続き建設機械の高成⾧を牽引する。

 中泰証券は、上半期の油圧ショベル市場の市況が急上昇し、販売台数は引続き予想を超えていることから、下半期は依然として高成⾧を保つ見通しであると指摘している。

 浙商証券は、年間販売台数は30 万台近く、25%の超増加率が望めると予測しており、引続き油圧ショベルの産業チェーンを注視している。

 万聯証券は、穏やかな金融政策、「両新一重」(新しいインフラストラクチャーの建設、新しい都市化の建設、交通、水利保護及びその他の主要なプロジェクトを指す・・・・・李克強首相の2020 年国務院の政府報告から・・・・・)の持続的推進、環境保護管理の強化を背景に、建設機械業界のブームは期待を上回り続けており、通年では、主要トップ企業は高い成⾧を維持して行くには心配はないと考えている。

 建設機械の主要トップ主機メーカー及びコンポーネント・部品供給会社に引続き注意を払うことを提案する。

 ニュースソース(中国の複数多数メディアが報道)

 

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