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北越工業、20年4~6月売上は18%減の80億円、通期予想は28%減の300億円

 北越工業が8月7日に発表した2021年3月期第1四半期(4~6月)連結業績によると、売上高は80億3,000万円(前年同期比18.0%減)、営業利益5億2,700万円(同59.2%減)、経常利益5億5,700万円(同56.2%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益8億5,700万円(同62.6%減)となった。

 4~6月期における国内経済は、新型コロナウイルスの感染拡大防止に向けた政府の緊急事態宣言発令により、不要不急の外出自粛要請や移動制限などが課され、企業活動にも大きな影響を及ぼし、投資マインドは著しく縮小した。世界経済においては、中国ではいち早く経済活動が再開され、その他各国でも感染拡大の減速に合わせて一部規制の緩和が始まったが、米国では引き続き感染者の拡大が続いており、先行きの不透明感は拭い切れてはいない状況。

 このような情勢のなかで北越工業グループは、今後の感染拡大の収束度合いによって事業環境が大きく変化することに備えて、情報収集に全力を傾け柔軟に対応できる体制の構築に努めてきた。また、足元では減少した受注状況に即した生産調整を実施するとともに、経費の削減に努めた。

 北越工業2021年3月期第1四半期データ

■セグメント別状況

<建設機械事業>

 建設機械事業セグメントは、主にエンジンコンプレッサ、エンジン発電機、高所作業車などの事業で構成。売上高は64億9,400万円(前年同期比18.5%減)、セグメント利益5億3,600万円(同60.2%減)となった。

 販売面では、国内は政府の緊急事態宣言発令による不要不急の外出自粛要請や移動制限などにより、営業活動の一部自粛を強いられた。また、既存の建設工事は底堅く継続されるものの、新規案件は見送られるなど製品の出荷は低迷した。海外においては、中国で景気の底入れの兆しは見えたものの、その他各国では新型コロナウイルスの感染拡大の影響が長引き経済活動が低迷し、前年同期比で減収となった。利益面でも、製品の受注低迷に加え工場の操業調整を行った結果、前年同期比で減益となった。

 <産業機械事業>

 産業機械事業セグメントは、主にモータコンプレッサ、非常用発電機、部品、サービスなどの事業で構成。売上高は15億3,600万円(前年同期比16.0%減)、セグメント利益2億2,700万円(同24.4%減)となった。

 販売面では、主力のモータコンプレッサは昨年来の販売促進の効果によりシェアを伸ばしたものの、新型コロナウイルスの感染拡大により経済活動が大きく停滞したことで、販売先の投資マインドが低迷し、市場は縮小した。発電機関連におきましても、新型コロナウイルスの影響で商談が停滞した状況が続き、前年同期比で減収となった。利益面でも、部品、サービスは底堅く推移したが、製品の落ち込みと工場の操業調整の影響をカバーすることが出来ず、前年同期比で減益となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 2021年3月期の業績予想については、新型コロナウイルス感染拡大の影響を合理的に算定することが困難だったため未定としていたが、国内外における緊急事態宣言の解除や規制緩和以降、経済活動再開の動きが見えはじめ、北越工業グループにおきましても、国内外の事業活動が段階的に可能となり、販売先や市場動向の情報が入り始めてきた。しかし、新型コロナウイルスの感染状況は依然として予断を許さない状況であり、今後も一定程度影響を受けることも踏まえ、現時点で入手可能な情報に基づき業績予想を算定した予想値は次のとおり。

 2021年3月期売上高300億円(前期比28.2%減)、営業利益14億円(同73.2%減)、経常利益14億3,000万円(同73.8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益9億8,000万円(同72.9%減)。

 なお、業績予想の為替レートは、1米ドル=108円、1ユーロ=120円を前提としている。また、新型コロナウイルスの感染拡大の影響は、今後グループの業績に予期せぬ変動を生じさせる可能性があるため、今後の状況を注視するとともに、業績予想について開示すべき重要な事象等が生じた場合には速やかに公表する。

 北越工業の2021年3月期第1四半期決算短信

 

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