・先進技術により欧州の最新環境規制に対応
・2022年10月に完成・引き渡し予定、排水処理装置まで主要一式を担当
・排煙脱硫装置世界トップシェアの実績と信頼性で、地球環境の改善に大きく貢献
三菱日立パワーシステムズ(MHPS)は8月4日、ポーランドの中東部プワヴィ(Puławy)に位置する化学プラントに新設される発電設備に設置する総合排煙処理システム(AQCS:Air Quality Control System)を受注したと発表した。MHPSが世界シェアトップ(注)を誇る排煙脱硫装置をはじめ先進のAQCS技術を導入することにより、大気汚染物質の浄化・削減に寄与する。完成・引き渡しは、2022年10月を予定している。
プワヴィは首都ワルシャワの南東約130kmに位置しており、MHPSは現地のエンジニアリング担当企業(Polimex Mostostal S.A.)を通じて、プラント運営企業(Grupa Azoty Zakłady Azotowe „Puławy” S.A.)に納入する運び。MHPSが納入するのは、排煙脱硝装置、電気集じん装置、排煙脱硫装置および排水処理装置までの主要設備一式。併せて、技術者を現地に派遣して試運転を支援。欧州の最新環境規制に対応する。
MHPSは、三菱重工業株式会社および株式会社日立製作所が開発・蓄積してきた火力発電設備における環境技術を結集し、AQCSを一社単独で一貫して提案・提供できる世界有数のメーカーとして基盤を固めてきた。世界最高レベルの環境技術と信頼性で、硫黄酸化物(SOx)や窒素酸化物(NOx)、および煤じんなどの大気汚染物質を大幅に抑制し、地球環境の改善に大きく貢献している。
MHPSは、今後も排出規制強化の流れに伴い需要拡大が見込める欧州地域をはじめとする世界市場で、AQCSの普及に一層力を注ぎ、世界各地の経済発展に不可欠な電力の安定供給に寄与するとともに、環境負荷低減に貢献していく。
(注) 世界の発電事業に関する詳細な市場調査資料を提供している米国のマッコイ・パワー・レポート(McCoy Power Report)における「Technology Owner」(技術提供先を含む)の数値に基づいており、出力5,000kW以上の火力発電設備に設置された排煙脱硫装置が対象となっている。2019年における世界市場シェアではトップの37.2%、2014年から6年間の累計では設備出力5,101万kWで世界最大シェア37%を獲得している。