■経営成績
鉱研工業グループを取り巻く環境については、国内市場は今後も都市の再開発、全国規模の防災・減災・国土強靭対策、インフラ老朽化対策、リニア中央新幹線建設などの社会資本設備が不可欠な状況で、建設投資は今後も底堅く推移していくことが見込まれている。
このような状況のもと、鉱研工業グループでは「2018中期経営計画」(2018年度~2020年度)の2年目である当期も同中期経営計画に基づき、『①粗利率のアップ、②固定費低減、③売上拡大』を目指して引き続き推進していく。
また、昨年6月には新執行体制へ移行したことに伴い、社是を「ONE&ONLYの技術構築のために前進」へ変更した。これは、鉱研工業にしかない「ONE&ONLY」の得意技術をボーリングスペシャリストとしての自負とともに国内・海外の市場に展開していくというもので、これまで以上に他社が追従出来ない機械と施工技術の開発を進めていく。
2019年度度の受注については、ボーリング機器関連、工事施工関連ともに前期を大きく上回った。また、売上については、ボーリング機器関連の海外売上は低調となったが、国内売上がそれをカバーし、また、工事施工関連でも海外工事は減少したが、国内でのトンネル先進調査ボーリング工事を中心に完工高が増えたため、売上全体では前期を上回った。
■セグメント業績
<ボーリング機器関連>
国内受注は、得意先である施工会社が繁忙となってきたことによりボーリングマシン本体や関連部品の受注が増加し、また海外受注においても、中国向けの特機(人命救済機FS-120CZ4号機)の大型ボーリングマシンの追加受注を獲得したことによりセグメント全体の受注は、前期を大きく上回った。
売上については、海外では中国向けのRPD機等の輸出と少額のODA案件はあったが、前期を大きく下回る一方、国内での鉱研工業の主力ボーリングマシンであるRPD機の出荷台数が伸びたことと、これに関わる部商品の出荷売上が増加したため、売上も前期を上回った。
利益面では引き続き特機の原価高を起こさない体制により逐次、個別原価の管理を行っていたが、原価率はほぼ前期並みとなり、販管費の固定費をカバーするまでに至らなかった。
以上の結果、セグメントの連結受注高は前期比19.4%増の4,500百万円、連結売上高は同2.0%増の3,994百万円となったが、当セグメントの固定費負担額が嵩んだため、87百万円のセグメント損失(営業損失)(前期は25百万円のセグメント損失)となった。
<工事施工関連>
鉱研工業得意工種である大口径立坑掘削工事(BM工事)と長尺コントロールボーリング工事の大型受注に加えて都市土木でのアンカー工事の受注が増加したことにより、受注高は前期より増加した。
売上高については、引き続き多忙となっている北海道・北陸における新幹線・高速道路延伸工事でのトンネル先進調査ボーリング工事、温泉工事の完工に加えて、BM工事と長尺コントロールボーリング工事も順調に売上計上できたことにより前期を上回った。
利益面については、アンカー工事と海外工事の完工高減少に伴う利益減はあったが、トンネル先進調査ボーリング工事が多忙ながらも工期管理・原価管理が行われたことと、温泉工事の原価率が大幅に改善されたことなどにより、セグメント全体の原価率は前期比4.7ポイント改善した。
以上の結果、セグメントの連結受注高は前期比4.0%増の3,756百万円、連結売上高は同12.0%増の3,606百万円となり、セグメント利益(営業利益)は同68.7%増の503百万円となった。
■次期見通し
次期の連結業績予想については、新型コロナウイルスの影響を現段階において合理的に算定することが困難なことから未定としている。鉱研工業グループでは、ボーリング機器関連、工事施工関連ともにゼネコン各社の新型コロナウイルス対策の動向により、業績への影響が生じることも見込まれる。業績予想については、今後開示が可能となった時点で速やかに開示する