*ROICとは、投下資本税引後利益率であり、投下資本(株主資本と有利子負債の合計金額)に対してどれだけ 利益を出しているか、資本のコストに見合う収益性があるかを示す指標。
■経営成績の概況
■部門別事業の状況
<機械コンポーネント部門>
<精密機械部門>
プラスチック加工機械事業は、中国の電気電子関連の需要低迷や、国内及び欧州の需要が減少したことから、受注、売上、営業利益ともに減少した。その他精密機械事業は、半導体関連の需要が堅調に推移したことから、受注、売上、営業利益ともに増加した。この結果、受注高は1,898億円(前期比1%減)、売上高は前期並みの1,850億円、営業利益は149億円(同16%減)となった。
<建設機械部門>
<産業機械部門>
運搬機械事業は、電力、港湾向けの需要が引き続き堅調だったことなどから受注は前期並みだったが、受注残の納期が翌期以降であるものが多かったことから売上は減少した。また、売上の減少や機種構成の変化により、営業利益も減少した。その他産業機械事業は、一部の産業用機器が前期に比べ減少したことか ら受注は減少し、前期末の受注残が少なかったことから売上、営業利益も減少した。この結果、受注高は 884億円(前期比3%減)、売上高は870億円(同7%減)、営業利益は71億円(同21%減)となった。
<船舶部門>
船舶市況は引き続き低迷しているが、2019年度は前期と同じ3隻の新造船を受注した。売上は前期と同じ4隻の引渡しだったが、船舶修理案件の減少もあり減少した。また、売上の減少に加え台風被害の影響もあり、営業損失となった。この結果、受注高は301億円(前期比6%減)、売上高は329億円(同21%減)、営業損失は21億円となった。
<環境・プラント部門>
エネルギープラント事業は、国内のバイオマス発電設備の大型案件が前期に比べ減少したことから受注は減少したものの、受注残があったことから売上、営業利益は前期並みだった。水処理プラント事業は、排水処理装置の案件が前期に比べ減少したことなどから受注は減少したが、受注残があったことから売上、営業利益は前期並みだった。この結果、受注高は1,247億円(前期比35%減)、売上高は1,490億円(同1%減)、営業利益は119億円(同6%減)となった。
<その他部門>
受注高は71億円(前期比2%減)、売上高は72億円(同1%減)、営業利益は24億円(同9%増)となった。
■今後の見通し
2021年3月期の業績見通しについては、受注後リードタイムが短い機械コンポーネント部門、精密機械部門や建設機械部門を中心に、世界各国における新型コロナウイルス感染拡大の影響を大きく受ける見込みだが、不確定要素が多く合理的な算定が困難であるため、2021年3月期の連結業績予想は未定とした。今後、業績予想の算定が可能となった時点で速やかに開示する。
また2020年5月14日に公表のとおり、2020年5月28日に予定していた次期中期経営計画(2020年4月~ 2023年3月)の公表を、上記状況に鑑み2021年5月を目途に延期することにした。