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三菱日立パワーシステムズ(MHPS)、GTCC発電設備2系列受注、中国の包頭鋼鉄向け

 三菱日立パワーシステムズMHPS)は414日、中国の包頭鋼鉄向けで、高炉ガス焚き16.5kW級ガスタービン・コンバインドサイクル(GTCC)発電設備2系列を受注したと発表した。製鉄所内の高炉およびコークス炉から発生するガスを有効利用して工場内の電力の一部を賄うもので、M701SDAX形ガスタービンを中核にしています。包頭鋼鉄グループ向けでは第3期の増設工事であり、2021年から順次中国に向けて出荷する予定。

 今回のプロジェクトは、内モンゴル自治区包頭市に位置する包頭鋼鉄製鉄所のグループ企業である内蒙古包鋼鋼連股份有限公司に導入されます。当社および当社グループ会社が受注したもの。

 高炉ガス焚きGTCC発電設備は、ガスタービン、排熱回収ボイラー、蒸気タービン、発電機、ガスコンプレッサー、各種補機などで構成される。MHPSはこのうち、主要機器であるM701SDAX形ガスタービンを高砂工場(兵庫県高砂市)で製作する。発電機は、三菱電機株式会社製を採用する。

 包頭鋼鉄グループは、内モンゴル自治区を拠点とする国有の製鉄会社。1954年の設立で、鉄、鉄鋼、圧延鋼板、レアアースなどの生産を手掛けている。MHPSはこれまでにも2005年の第1期工事ならびに2012年の第2期工事に、同社向け高炉ガス焚きGTCC発電設備(それぞれ15kW×2系列)を納入しており、今回の受注はその実績とMHPSの高い技術力が評価されたことによるもの。

 世界的な環境負荷低減の動きの中で、製鉄業界でもCO2排出量の削減が強く求められている。製鉄所から発生する副生ガスを活用する高炉ガス焚きGTCCは、環境への負荷低減に力を発揮するだけでなく、エネルギーの有効利用にも大きく貢献する。

 高炉ガスは天然ガスに比べてカロリーが低く、ガスタービンの安定燃焼には高度な技術が要求される。MHPSは、1980年代に専用の燃焼器を開発するなどして独自の高炉ガス焚きGTCC発電技術を確立。以来、国内外の製鉄所に数多く納入してきた。高炉ガス焚きGTCC発電システムでは世界トップの実績を誇っており、現在では高炉ガス焚きガスタービンの世界シェアは6割を超えている。

 MHPSは、今後もこの分野で先駆的な役割を果たすため、エネルギーの有効利用と環境負荷の低減に貢献する高炉ガス焚きGTCC発電設備の提案によるソリューション活動を積極的に展開していく。

 ニュースリリース

 

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