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日本精工、高信頼性 鉄道駆動装置用軸受を開発

・鉄道駆動装置の省メンテナンスに貢献

 日本精工(NSK)は3月27日、信頼性をより一層高めた鉄道駆動装置用軸受を開発したと発表した。開発品の駆動装置小歯車用軸受は、取り扱いの容易さと駆動装置特有の過酷な環境下でも長期間使用できる高信頼性により駆動装置の省メンテナンス化、鉄道車両のライフサイクルコスト*の削減に貢献する。また、駆動装置大歯車用軸受は、豊富な実績を持つ高信頼性仕様のサイズ拡充を行う。NSKは、2026年に向けてNSKビジョン2026「あたらしい動きつくる。」を掲げ、世の中の期待に応える価値を協創し、社会への貢献と企業の発展の両立を目指していく。同製品の投入により、2026年度までに、鉄道関連製品の売上を、2018年度比で倍増を目指す。

 近年の鉄道業界における環境保全とライフサイクルコスト削減要求の高まりを背景に、駆動装置用の軸受には、これまで以上に高信頼性や省メンテナンス性が必要とされている。

 鉄道車両を駆動する主電動機の出力を車軸へ伝達する駆動装置(歯車減速機)は、線路と車輪の間で発生する大きな振動を受ける。駆動装置は小歯車軸と大歯車軸があり、この駆動装置の歯車軸を支持する軸受には、過酷な振動下でも破損せずに長期間使用できる、高い信頼性が要求される。また、定期的に確実なメンテナンスを施すことも信頼性確保のうえで重要。

 NSKは、駆動装置の小歯車に使用される円すいころ軸受を高速車両など様々な鉄道車両用に供給し、多くの実績を有している。しかし、円すいころ軸受を使用する形式の駆動装置ではメンテナンス時にエンドプレーと呼ばれる、歯車軸の軸方向動き量の調整を熟練作業者が慎重に行う必要があり、多くの人手とコストを要することが課題だった。

 ニュースリリース

 

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