・成長投資ファシリティにより、中堅・中小企業の海外事業展開を現地通貨建てファイナンスを通じて支援
国際協力銀行(JBIC)は3月24日、柳下技研(本社:埼玉県、柳下 勇社長)のタイ法人YAGISHITA (THAILAND) CO., LTD.(以下YGT)との間で、融資金額68百万タイ・バーツ(JBIC分)を限度とする貸付契約を締結したと発表した。融資は「成長投資ファシリティ/海外展開支援ウインドウ」のもとで、埼玉りそな銀行との協調融資により実施されるものであり、協調融資総額は100百万タイ・バーツ相当となる。(1バーツは約3.35円)
この案件は、YGTがタイのサムットプラカーン県において実施する自動車試作部品等の製造・販売事業に必要な資金を、現地通貨建てで融資するものであり、YGTの工場増設及び工作機械の導入に充てられる。
柳下技研は、自動車試作部品等の製造・販売を行う中小企業。タイでは、日系自動車メーカー等の間で高精度な自動車部品の試作加工に対する需要が高まっている。柳下技研は、2015年1月に設立したYGTを通じて自動車試作部品等の製造・販売を拡大することで、タイでの事業拡大を企図している。融資は、こうした柳下技研の海外事業展開へのタイ・バーツ建て融資による支援を通じて、日本の産業の国際競争力の維持・向上に貢献するもの。
JBICは今後も、日本の公的金融機関として、こうした現地通貨建て資金ニーズへの対応を含め、様々な金融手法を活かした案件形成やリスクテイク機能等を通じ、東南アジア等の成長市場における中堅・中小企業を含む日本企業の海外事業展開を金融面から支援していく。