SPALF(R)は樹脂とアルミ箔をラミネートしたフィルムで、パウチ型LIBの包材として使用される。高い絶縁性を持ち、成形性が優れることなどから、世界的に高いシェアを有している。パウチ型LIBは形状の自由度が高く軽量であることから、スマートフォンやタブレットなどの小型用途で広く採用されているが、近年、品質の高さが認められ安全性の評価が進んでいることから、電気自動車(EV)向けをはじめとする大型用途でも採用が拡大している。中国に続き欧州でもEV開発が進み、パウチ型LIB包材の需要が高まっていることから、大型用途向け新製品を開発し、その量産設備の導入を決定した。
昭和電工グループは個性派企業(収益性と安定性を高レベルで維持できる個性派事業の連合体)の実現をVision(目指す姿)としている。LIBの世界需要(容量ベース)は2025年まで年率30%の成長が予想されている(昭和電工推定)。昭和電工はSPALF(R)をはじめ、正負極材添加剤VGCF(R)、水系バインダー樹脂ポリゾール(R)といった特徴のあるLIB部材を取り揃えている。これらの製品を拡販することで、LIB市場の成長や高機能化に貢献するとともに、先端電池材料分野での個性派事業の確立を目指す。