・空港物流における水素利活用を推進
同社は2016年11月、日本で初めて燃料電池フォークリフト(以下FCFL)の2.5t積タイプを発売し、昨年9月に1.8t積タイプを追加するなど、FCFLの製品開発に取り組んできた。今回は、さらなる燃料電池タイプの産業車両のラインアップ拡充に向けて、燃料電池トーイングトラクター以下FCTT)の実証実験を中部国際空港で実施するもの。
企業による環境課題への対応は、年々その重要性が増しており、同社も経営における最重要課題の一つと位置付け、水素の利活用推進に積極的に取り組んでいる。同社高浜工場への再エネ水素充填所の設置、FCV搭載製品である酸素供給エアーコンプレッサーや水素循環ポンプの開発・生産のほかに、空港物流における取り組みも推進しており、これまでにFCFLを関西国際空港、中部国際空港、徳島空港に導入した。
今回、さらなる水素利活用をめざして行うFCTTの実験では、現在稼働している電動トーイングトラクターと同じルートの走行・コンテナ運搬を通じてFCTTの性能検証や運用面での課題抽出を行う。
なお、今回の実験は、環境省「CO2排出削減強化誘導型技術開発・実証事業」を通して、中部国際空港および中部スカイサポートの協力のもとに実施している。
豊田自動織機は、燃料電池を搭載した産業車両の拡充を推進し、水素社会の実現に貢献していく。