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三菱ガス化学、台湾で原料過水から超純過水までの一貫生産体制を構築

・電子産業向け超純過水事業の世界戦略を加速

 三菱ガス化学は2月13日、半導体の製造工程で使用される超純過酸化水素(以下、超純過水)事業の更なる伸長を目指し、台湾子会社における工業用過酸化水素(以下、工薬過水)製造設備の建設を決定したと発表した。

 超純過水は、主に半導体のウエハやデバイスの製造工程で、洗浄・エッチング・研磨剤として使用される。今後、5G、IoT、クラウド、AI等の進展による用途拡大により、半導体需要は長期的に伸長していくものと予想される中、半導体の微細化に伴い、より高品質で大量の超純過水需要が高まっている。

 三菱ガス化学グループは、国内においては3拠点(四日市、山北、佐賀)、海外7拠点(韓国:2工場、米国:3工場、シンガポール、台湾)に超純過水製造設備を構え、世界最高レベルの品質とそれを保証する分析・品質保証体制を有する、世界トップのシェアを有するリーディングカンパニーとして、多くの顧客と取引を拡大してきた(*)。また、超純過水に加え、半導体製造工程において使用される各種電子工業用機能性薬液も事業展開しており、いずれも高い支持を受けている。

 台湾ではファウンドリー(受託生産会社)において、世界最先端の技術を採用した巨大半導体工場建設が相次ぎ、今後も大型の投資が予定されており、高品質な超純過水の需要が急増している。

 これらの需要に応え、供給安定性・高品質・コスト競争力を伴った超純過水の製造販売を実現し事業拡大を推進するため、今回建設する工薬過水製造設備から稼働中の超純過水設備へ、原料となる工薬過水(以下、原料過水)を供給することで、原料過水から超純過水までの現地一貫生産体制を実現する。

 三菱ガス化学グループは今回の供給体制強化を行うことで、今後も全世界的に、また長期にわたり続くと予想される半導体産業の成長に貢献するとともに、超純過水、電子工業用機能性薬液をはじめとする半導体製造に不可欠な材料供給のリーディングカンパニーとして、更なる発展を目指していく。

 *:最近では米国において二つの超純過水製造拠点を新設、韓国においても製造能力を増強し、旺盛な需要に応えられる体制を整えた。

<台湾工業用過水製造設備の概要>

・生産品目、生産量:過酸化水素=4万トン/年(100%濃度換算)

・総投資額:47億ニュー台湾ドル(1ニュー台湾ドルは約3.65円)

・運転開始時期:2023年1月

<台湾子会社の概要>

・会社名: 巨菱精密化學股份有限公司

      MGC Pure Chemicals Taiwan, Inc.

・本社所在地:台中市

・事業内容:超純過酸化水素、化学研磨液、電子工業用高機能薬剤等の化学製品を製造販売。

・代表者:董事長 石川 宏道

・設立:2000年2月

・資本金:80百万ニュー台湾ドル

・出資比率:三菱ガス化学株式会社 100%

・従業員数:59名(2020年1月1日時点)

 ニュースリリース

 

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