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酒井重工、2019年4~12月期売上は5.0%減の176.8億円

 酒井重工業が2月7日に発表した2020年3月期第3四半期連結累計期間(2019年4~12月)の売上高は、国内躍進と海外減速の結果、前年同期比5.0%減の176億8,000万円、営業利益は同16.7%減の10億円、経常利益は同13.0%減の9億1,000万円、親会社株主に帰属する四半期純利益は同12.6%減の5億1,000万円となった。

 2019年4~12月期における事業環境は、日本及び北米における国内経済が堅調に推移する一方で、米中貿易摩擦に伴う世界貿易の低迷、テクノロジー革命による産業構造変化の急進、激甚化する自然災害に対する社会的要請の高まりなど、世界情勢は一段と大きく変化してきた。このような情勢の下で酒井重工業グループでは、世界情勢の潮流変化への対応を急ぐと共に、新たな事業環境に向けた成長基盤づくりに注力してきた。

■連結地域区分別売上高状況

 国内向け売上高は、排ガス規制特需の反動減が解消し、前年同期比31.3%増の105億8,000万円と、引き続き好調に推移した。海外向け売上高は、半減していたアジア市場で漸く底入れの兆しが見られ、前年同期比32.7%減の71億円となった。

 海外向けのうち、北米向け売上高は、需要がピークを越えながらも高水準に推移し、前年同期比14.3%減の26億1,000万円。アジア向け売上高は、主力のインドネシアやベトナムなどで需要底入れの兆しが見られ、前年同期比44.9%減の36億2,000万円。中近東・ロシアCIS向け売上高は、中近東ロシアが引き続き不安定な地域情勢の中で低迷したものの、CIS向けプロジェクト案件により、前年同期比4.4倍の3億4,000万円となった。

-■セグメント別

 日 本:国内販売が好調に推移して輸出の減少をカバーした結果、総売上高は前年同期比2.1%増の148億9,000万円、営業利益は同約4倍の8億1,000万円となった。

 海 外:米国では、総売上高は前年同期比15.9%減の26億3,000万円、営業利益は中国工場製品の米国工場への生産移管に伴う原価上昇の結果、7,000万円の営業損失となった。

 インドネシアでは、国内及び第三国向け販売共に停滞が続き、総売上高は前年同期比53.5%減の26億3,000万円、営業利益は同98.5%減の1,000万円となった。

 中国では、北米輸出を縮小させる一方で国内販売を拡大させた結果、総売上高は前年同期比28.2%減の8億5,000万円ながら、営業利益は黒字転換して2,000万円となった。

■連結業績予想などの将来予測情報に関する説明

 今後国内では、総額7兆円の国土強靭化緊急対策に加え、度重なる自然災害に対して総額13.2兆円(うち公共投資6兆円)の総合経済対策が決定されたことから政府建設投資底上げによる底堅い事業環境が続くものと期待。海外では、世界的な金融緩和やインフラ投資による経済対策が動き始め、東南アジア諸国でも斑模様ながら経済情勢に底入れの兆しが見えつつあったものの、年初からは中東における軍事衝突リスクや新型ウィルスのパンデミックリスクが加わり、世界情勢は引き続き予断を許さない状況。

 酒井重工業グループでは、変化を大前提とした事業経営と、海外事業と次世代事業による中長期成長戦略を基本とし、需要変化対応力の強化、米中対立に伴う米国事業と中国事業の収益構造改革、新技術活用による次世代事業の開発、組織能力のバージョンアップ投資など、変化対応と成長戦略を積極的に推し進め、新たな事業環境における成長基盤を固めていく。

 2020年3月期連結業績は、売上高235億円(前期比5.1%減)、営業利益10億5,000万円(同:25.8%減)、経常利益8億5,000万円(同:29.2%減)、親会社株主に帰属する当期純利益5億5,000万円(同:33.3%減)と前回予想を据え置いている。

 酒井重工業の2020年3月期第3四半期決算短信

 

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