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ナブテスコ、2019年売上は1.6%減の2,898億円、営業利益は15.7%増の253億円

・2020年見通しは売上3,030億円、営業利益320億円

 ナブテスコが2月7日に発表した2019年12月期(1~12月)連結業績によると、自動ドア事業が好調に推移した一方、米中貿易摩擦等による設備投資の低迷により精密減速機の需要が減少したこと等により、売上高は前期比1.6%減の2,898億800万円、営業利益は同15.7%増の253億2,000万円、親会社の所有者に帰属する当期利益は同14.7%減の179億3,100万円となった。

■事業部門別の概況

<コンポーネントソリューション事業>

 コンポーネントソリューション事業の売上高は、前期比10.1%減の1,071億8,800万円、営業利益は、同21.3%減少し158億9,700万円となった。精密減速機は、長引く米中貿易摩擦等による設備投資の低迷により需要が減少し、売上高は前期比減収。油圧機器は、中国市場は堅調に推移するも、東南アジア市場の低迷により、売上高は前期並みとなった。

<トランスポートソリューション事業>

 トランスポートソリューション事業の売上高は、前期比2.6%増加し839億9,400万円、営業利益は、同187.8%増加し57億7,800万円となった。鉄道車両用機器は中国地下鉄向けが堅調に推移し、売上高は前期並み。航空機器は、民間航空機向けの増産により、売上高は前期比増収。商用車用機器は、堅調な国内市場により、東南アジア市場の低迷をカバーし、売上高は前期並み。舶用機器は、市況の緩やかな回復傾向が継続し、売上高は前期比増収となった。

 なお、当期はIFRS第16号「リース」(新リース会計基準)の適用に伴い事業資産が増加した影響等により、連結子会社OVALO GmbHに係るのれんの減損損失12億6,800万円を計上した。

<アクセシビリティソリューション事業>

 アクセシビリティソリューション事業の売上高は、前期比5.3%増加し799億7,100万円、営業利益は、同85.2%増加し85億6,500万円となった。自動ドア事業は、好調な国内外での需要により、売上高は前期比増収となった。

<その他>

 その他の売上高は、前期比6.4%増加し186億5,400万円、営業利益は、同3.8%増加し25億5,100万円となった。包装機は、国内食品市場向けが堅調に推移し、売上高は前期比増収となった。

■今後の見通し

 ナブテスコグループでは、自動車・一般産業向けの精密減速機の需要回復を見込むと共に、トランスポートソリューション事業、包装機が堅調に推移し、次期の売上高は前期比4.6%増の3,030億円、営業利益は前期比26.4%増の320億円を見込んでいる。

~事業部門別の見通し。

 ナブテスコ2019年データと2020年見通し

<コンポーネントソリューション事業>

 コンポーネントソリューション事業の売上高は前期比8.2%増の1,160億円、営業利益は前期比15.1%増の183億円を見込んでいる。精密減速機は、上期は米中貿易摩擦等による設備投資の抑制が継続し、需要は低調に推移するものの、下期は自動車向け設備投資の需要回復を見込み、前期比増収の見通し。油圧機器は、中国や東南アジアでのインフラ投資により、建設機械需要が堅調に推移すると見込まれ、売上高は前期並みの見通し。

<トランスポートソリューション事業>

 トランスポートソリューション事業の売上高は前期比7.5%増の903億円、営業利益は前期比76.5%増の102億円を見込んでいる。鉄道車両用機器は、国内需要の端境期が継続するものの、海外案件の増加により、前期比増収の見通し。航空機器は、民間航空機B777X向けの量産が開始となるものの、売上高は前期並みの見通し。商用車両機器は、国内需要は厳しさを増すものの、売上高は前期並みの見通し。舶用機器は、市況の緩やかな回復が継続し、前期比増収の見通し。

<アクセシビリティソリューション事業>

 アクセシビリティソリューション事業の売上高は前期比5.3%減の757億円、営業利益は前期比12.4%減少の75億円を見込んでいる。自動ドア事業は、オリンピック・パラリンピック期間での一時的な減少、及び海外プラットホームドアのプロジェクトが端境期に入ることにより、前期比減収の見通し。

<その他>

 その他の売上高は前期比12.6%増の210億円、営業利益は前期比17.6%増の30億円を見込んでいる。包装機は、海外向けの好調な需要を見込み、前期比増収の見通し。

 ナブテスコの2019年12月期決算短信

 参考資料(サブセグメント別売上高)

 

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