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ロート製薬、三重県上野市に新工場棟

・「人と環境にやさしいスマート工場」を建設

 ロート製薬は1月21日、マザー工場である三重県の上野テクノセンターにおいて人と環境に配慮したスマート工場を増設すると発表した。2022年竣工予定。

 新工場棟は、I・IoTをフルに活用したデジタルツイン※1環境を実現し、再生可能エネルギー(地中熱や最新の省エネ設備の導入)を活用した「人と環境にやさしい工場」=「スマート工場」を実現することを目指す。

※1:現実空間の情報をIoTなどを活用して、ほぼリアルタイムで仮想空間に送り、仮想空間内に現実空間の環境を再現する仕組み。現実と仮想の二つの空間、デジタルツインの環境を活用することで、現実空間のモニタリングだけでなく、シミュレーションを行うことができ、現実世界においての効率化、最適化、そして将来の設備故障をも予測し早期保全に繋げることも可能となる。

■増設の背景

 セルフメディケーション志向の高まりによる、質の高い一般用医薬品へのニーズ拡大や、ビューティ関連商品においての高機能化粧品への期待といった需要拡大に応えるべく、新工場棟の建設に至った。既存工場と比較して新工場棟建設により1.5倍の生産量が可能となる。

 新工場棟では、I・IoTや人工知能(AI)技術を活用し、これまでロート製薬が進めてきた、働き方改革や環境へ配慮した取り組みをさらに促進させる、「人と環境にやさしい工場」としても両立可能な、スマート工場を目指す。

■スマート工場棟のポイント

・人にやさしい工場

・ロボットと人の協業による働く人の安全の確保と効率化

 全方位カメラやセンサーなどのI・IoTデバイスを活用し、異常行動や危険な作業や場所への侵入および、製造設備との接近を検知し、作業者本人だけでなく、管理者へリアルタイムに通知する集中管理システムの構築を行い、労働災害の予防措置を目指す。また、協働ロボットの導入により、人とロボットのそれぞれの強みを活かすライン構築を進め、徹底的に無駄を排除した作業工程や省力化を目指す。

■I・IoTやAIの活用により生産性向上を実現

 I・IoTや人工知能(AI)技術を活用したデジタル化による、人・設備・プロセスの可視化により、生産能力向上に耐えうる品質の安定化と、製造プロセスの効率化が実現できる。また、品質・コスト・納期に基づいて、センシング技術による人作業・移動動線・肉体負荷をデータ化し、それを仮想空間でAI、ディープラーニング等で高度化させ、作業・動線・ライン配置・負荷シミュレーションを行い、作業の平準化を達成することで、高品質の製品を安定して生産することが可能となる。

■環境にやさしい工場

 地中熱※2、太陽光などの再生可能エネルギーの活用や省エネ機器の導入により、エネルギー消費量を既存工場の20%削減を目指す。またエコ資材への切り換えも順次行っていく。

※2:地中熱の利用とは、夏場は外気温度よりも地中温度が低く、冬場は外気温度よりも地中温度が高いことから、この温度差を利用して効率的な空調運転(冷暖房)を可能とするシステムのこと。

■国内、海外へ向けた生産拠点

 新工場棟は国内のみならず海外へ向けた生産拠点となる。既存工場棟はもとより、新工場棟でもPIC/S GMPに対応した品質保証体制を実現する。

■上野テクノセンターについて

 1999年に操業が始まり、今年で20年が経過した上野テクノセンターでは、ロート製薬の主力商品である、Vロートプレミアムなどの目薬をはじめとする一般用医薬品や、肌ラボ極潤ヒアルロン液などのスキンケア製品を生産し、品質管理・物流の拠点となるマザー工場として機能している。

住所:〒518-0131 

三重県伊賀市ゆめが丘7丁目3番

電話:0595-26-2111

 ニュースリリース

 

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