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安川電機、2020年2月期第3四半期売上は14.3%減の3,098億円

 ㈱安川電機は1月9日、2020年2月期第3四半期(2019年3~11月:9カ月)連結業績を発表した。それによると、売上高は3,091億100万円(前年同期比14.3%減)、営業利益は167億9,200百万円(同50.7%減)、経常利益は172億2,700万円(同50・8%減)、親会社株主に帰属する当期純利益は111億1,500万円(同70.7%減)となった。

■2020年2月期第3四半期(2019年3~11月)の経営成績

 第3四半期の経営環境は、国内自動車向けや米国オイル・ガス関連など一部の市場が堅調に推移したものの、米中貿易摩擦の長期化による影響拡大などにより、グローバルで設備投資に慎重な姿勢が強まったことから、総じて厳しい状況となった。このような環境において同社グループの業績は、中国・アジアのモーションコントロール事業を中心に、堅調だった前年同期と比較して売上高・営業利益ともに減少した。

 安川電機2020年2月期第3四半期データ

■地域別の経営環境

日 本:自動車向けなど一部の市場が底堅く推移したものの、製造業全般において設備投資を抑制する動きが継続した。

米 国:オイル・ガス関連需要が堅調に推移したことに加え、期の後半にかけて半導体市場の一部で回復の兆しがみられたが、工作機・自動車市場を中心に総じて需要は低迷した。

欧 州:期初より悪化傾向が続いていた景気は期の後半にかけて持ち直す動きもみられたが、全般的には自動車関連を中心に設備投資は低調に推移した。

中 国:期初には金融緩和などの財政政策によって持ち直す動きがみられたものの、米中貿易摩擦の長期化による影響拡大により市況は悪化し、自動車市場が低迷したほか、生産設備全般における自動化・省力化への投資意欲が低下したことから、需要は大きく減少した。

中国除くアジア:韓国を中心に半導体関連の設備投資減少の影響を大きく受け、需要は低迷した。

■セグメント業績

<モーションコントロールセグメント>

 売上高:1,353億8,600万円(前年同期比19.4%減)、営業損益:149億1,100万円(同49.7%減)

 モーションコントロールセグメントは、ACサーボモータ・コントローラ事業とインバータ事業で構成。

 インバータ事業の販売が米国などで底堅く推移したものの、ACサーボモータ・コントローラ事業においては需要低迷の影響を大きく受け売上がグローバルで減少したことから、セグメント全体では減収減益となった。

〔ACサーボモータ・コントローラ事業〕

 期の後半にかけて米国の半導体関連需要に回復の兆しがみられたものの、長引く米中貿易摩擦の影響などにより中国の景気減速が強まったことから、前年同期比で売上高は減少し、営業利益は操業度の悪化などにより減少した。

〔インバータ事業〕

 米国におけるオイル・ガス関連需要が上期を中心に堅調に推移したものの、米国以外の地域において設備投資需要が停滞したことから、売上高・営業利益ともに前年同期に対し伸び悩んだ。

<ロボット>

 売上高:1,165億4,400万円(前年同期比11.6%減)、営業損益:41億5,500万円(同69.5%減)

 溶接・塗装ロボットなど自動車関連向けの売上は、日本においては堅調に推移した一方、海外では市況悪化を背景とした設備投資抑制の影響を受け、低迷した。

 一般産業分野では米中貿易摩擦の影響を大きく受け、中国を中心に自動化投資は勢いを欠く状況が継続したことから、セグメント全体の売上高は前年同期から減少した。営業利益は、売上減少や在庫調整などにより操業度が悪化し、前年同期から減少した。

<システムエンジニアリング>

 売上高:405億5,800万円(前年同期比13.1%減)、営業損益:△7億6,800万円(同:1億6,800万円悪化)

 システムエンジニアリングセグメントは、環境・社会システム事業と、子会社である安川オートメーションドライブが扱う産業用オートメーションドライブ事業で構成。

 セグメント全体の売上高は新規連結の影響もあり伸長した一方、利益面においては僅かに悪化した。

〔環境・社会システム事業〕

 環境エネルギー分野(太陽光発電・大型風力発電用電機品)の売上が伸び悩んだ一方、社会システム分野では国内における上下水道用電気システム関連の売上が底堅く推移した。

〔産業用オートメーションドライブ事業〕

 鉄鋼プラント関連が堅調だったことに加え、新規連結による売上増加の影響もあり、事業全体としては底堅く推移した。

<その他>

 売上高:173億1,000万円(前年同期比32.2%減)、営業損益:△1億400万円(同5億3,100万円悪化)

 その他セグメントは、情報関連事業や物流サービス事業などで構成。組織変更に伴うセグメント区分の組み替え影響などにより、前年同期に対し売上高は減少し、営業損益は悪化した。

■2020年2月期見通し

 2020年2月期(2019年3月1日~2020年2月28日=2019年度)の連結業績は、売上高4,200億円(前期比11.5%減)、営業利益250億円(同49.8%減)、経常利益260億円(同48.9%減)、親会社株主に帰属する当期純利益190億円(同53.8%減)と10月修正値を据え置いた。

 2019年12月1日から2020年2月29日までの平均為替レートは、1ドル=105.0 円、1ユーロ=120.0 円、1元=15.00 円、1ウォン=0.090 円。

 安川電機2020年2月期第3四半期決算短信

 第3四半期決算(業績概要)

 

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