大陽日酸(本社:東京都品川区)は12月11日、子会社である日本液炭(本社:東京都港区)が、山口県宇部市の宇部興産の敷地内に、液化炭酸ガス及びドライアイス製造工場(以下、宇部工場)を新設すると発表した。
日本液炭は、国内の石油精製や化学プラントから副生される炭酸ガスを回収し、液化・精製して、液化炭酸ガスやドライアイス(以下、製品)として販売することで、環境負荷低減に貢献しているが、近年の原料ガスの大幅な減少により、製品需給が恒常的に逼迫している
このような状況のもと、日本液炭では山口県宇部市の宇部興産から借用する敷地内に、同社のアンモニア製造プラントから副生される炭酸ガスを原料として製品を製造する宇部工場を新設し、炭酸ガスの再利用促進と共に、製品の安定供給体制を確保する。あわせて、ドライアイス製造機能を、日本液炭の黒崎工場(三菱ケミカル・福岡事業所内)と水島工場(三菱ケミカル・岡山事業所内)から宇部工場に移転集約すると共に、ユーザーのニーズに併せた使用形状まで加工できる設備も備えることにより、ドライアイス事業の効率化を進めていく。
<日本液炭株式会社・宇部工場の概要>
所在地:山口県宇部市大字藤曲2575番地
生産能力:液化炭酸ガス200t/日、ドライアイス150t/日(黒崎工場、水島工場からの移転分を含む)
完成時期:2021年11月 (予定)
投資額:約60億円