・可搬質量向上により人協働ロボットの適用領域を拡大
生産年齢人口の減少により深刻化する労働力不足を背景に、さまざまな業種でロボットを活用した自動化による生産性向上や製造コスト削減が強く求められている。こうした中、安全柵なし(※1)で人と並んで作業ができる人協働ロボットの活用により、省スペースでフレキシブルな生産ラインの実現が期待されている。
安川電機は、ちり・ほこり・液体などへの耐環境性を向上させた可搬質量10kgの人協働ロボットを今年7月より販売していたが、ちりやほこり、液体の混入などが想定される過酷な環境下において、より大型なワークの搬送が可能な人協働ロボットのニーズが高まっていた。
そのような顧客の要望に応えるため、このほど可搬質量を20kgに向上させた人協働ロボットMOTOMAN-HC20DT 防じん・防滴仕様を製品化した。過酷な環境へ対応しながら、自動車や機械関連部品製造などを始めとするより大型なワークや複数ワークの同時搬送といった作業工程にも人協働ロボットの導入が可能となり、多様化する顧客の要望に応える。さらに、ロボット先端部にハンド用のコネクタを設置したことで、ロボットハンドなどのツールを直接取り付けることが可能になり、より使いやすさが向上した。従来の人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズの特長を引き継ぎ、安全柵が不要なことから狭いスペースにも設置できるほか、安全機能や簡単な操作など、ロボット操作に不慣れな方でも容易に導入が可能。
※1 安全機能により安全柵なしのシステム構築が可能ですが、全てのケースにおいてリスクアセスメントを実施する必要がある。