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三井物産、タイ・ラヨーン県でタイ国内2件目の大型ガス火力発電事業-総事業費は1,750億円

 三井物産は、タイのチョンブリ県で大型ガス火力発電事業を建設中だが、11月18日、ラヨーン県で同国2件目となる大型ガス火力発電事業を推進すると発表した。

 同事業は、バンコク南東約150kmのラヨーン県に設備容量2,500MWのガス焚き複合火力発電所を新たに建設し、タイ電力公社であるElectricity Generating Authority of Thailand(以下「EGAT」)と締結した長期売電契約に基づき、開業を予定している2023年3月から25年間にわたり運営・売電するもの。

 総事業費は約1,750億円を見込んでいる。三井物産は30%出資者として参画し、これまで国内外で培ってきた発電事業の知見を活用すると共に、建設・長期メンテナンス契約を締結する三菱日立パワーシステムズやプロジェクトファイナンスに参加する国際協力銀行など、取引関係にある日系企業との連携強化を通じて、事業の円滑な開発・運営に寄与する。

 事業パートナーは、タイ民間電力大手のGulf Energy Development Public Company Limited(以下、ガルフ社)。三井物産とガルフ社の共同事業は、既存の12SPP事業(12件のコジェネレーション(熱電併給)事業、設備容量 1,470MW)とチョンブリ県でのガス火力発電事業(同2,500MW)があり、今回のラヨーン県でのガス火力発電事業(同2,500MW)が加わることで、タイで設備容量6,470MWの発電事業を推進することになる。また、ガルフ社とはタイ国内でガス配給事業も運営しており、発電事業以外の協業も深化させている。

 タイ政府は長期開発ビジョンとしてタイランド4.0を掲げ、チョンブリとラヨーンの両県を含む東部3県を対象とした東部経済回廊(EEC)の投資促進を目指している。また、同事業のガス発電にはタイ国外から輸入されるLNGが使用される。三井物産は、世界的な経済成長と人口増加に伴うエネルギー需要の拡大と、よりクリーンなエネルギーへシフトする質の改善という2つの課題を同時に解決する「Dual Challenge」に取り組んでおり、LNGの競争力ある上流資産に加えて、LNG陸上受入ターミナル・ガスパイプライン・ガス火力発電所など中下流の幅広いバリューチェーン展開を通じて、安定供給の基盤をつくりながら、環境と調和する社会をつくっていく。

<事業概要>

事業会社名:Gulf PD Company Limited

出資者:ガルフ社(70%)、三井物産(30%)

事業内容:発電所の建設・保守・運営および売電

設備内容:ガス焚き複合火力発電所2,500MW(625MW x 4系列)

電力販売先:EGAT

総事業費:約500億タイバーツ(約1,750億円)

スケジュール:2020年7月:着工、2023年3月:開業(一部)、2024年10月:完工

建設場所:タイ ラヨーン県

 ニュースリリース

 

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