・自動車の電動化や、コネクテッド社会進展に向けた 高速通信化ニーズに合致したエンジニアリングプラスチックの展開拡大
出光興産は11月14日、マレーシア パシルグダン事業所内に第2SPS製造装置の建設を決定したと発表した。同装置の建設により、出光興産オンリーワン技術であるSPS(シンジオタクチックポリスチレン)樹脂の生産規模を現状の2倍に引き上げる。
SPS樹脂は、1985年に出光興産が世界初の合成に成功し、1997年に世界で最初の工業化を達成した純国産のエンジニアリングプラスチック。出光興産独自の技術により、「耐熱性(融点270℃)」「耐熱水性」「絶縁性」「電波透過性」に優れ、電気自動車を含む自動車関連部品、5Gをはじめとする高速通信機器のアンテナ部への採用等が広がっており、需要が拡大している。
今回建設を予定しているマレーシア パシルグダン事業所は、同国における出光興産の石油化学製品製造拠点であり、SPSの原料であるSM(スチレンモノマー)等の調達に最適であること、また、今後需要の拡大が見込まれる東南アジアに位置していることから、当地での建設を決定した。
<第2SPS装置の計画概要>
立地:マレーシア パシルグダン事業所内
生産能力:9千トン/年 (コンパウンド品17千トン/年相当)
スケジュール:2022年8月商業運転開始予定 (2022年4月完工予定)
商品名:『ザレック』(XAREC)