4~9月期における国内経済は、雇用情勢や所得環境は改善が持続し底堅く推移しているものの、その伸びは鈍化した。企業収益は中国向け輸出低迷などから製造業で下振れ、企業の設備投資も先送りの動きがみられた。また、海外経済は、米中両国の関税引き上げによる影響から、米国では中国向けをはじめ輸出は減少したが、雇用・所得環境が消費を下支えし、内需は堅調に推移した。一方、中国では政府の投資抑制の影響から内需回復が遅れていることに加え、米国向け輸出の減少などから成長が減速した。また、欧州では輸出の減少から製造業の低迷が続いた。
■セグメント別の業績
<自動機械部門>
その結果、売上高は66億2,600万円(前年同期比6.8%減) 、セグメント利益は収益性改善及び経費削減により10億5,700万円(前年同期は△9,900万円) となった。
<機器部門>
国内市場は、設備投資延期の影響を受けた半導体製造装置向け売上高、中国経済減速の影響を受けた工作機械向けの売上高が、それぞれ大きく減少した。海外市場も国内同様に、半導体設備投資の延期に加え、中国の自動化投資が鈍化した影響を受け、売上高が減少した。
その結果、売上高は407億5,500万円(前年同期比23.6%減) 、セグメント利益は売上高減少の影響などにより、20億8,400万円(同比61.9%減) となった。
■2020年3月期の見通し
通期の業績予想については、機器部門は米中貿易摩擦の長期化に伴う影響などはあるものの、延期されていた半導体設備投資が一部再開されることなどにより、売上高及び利益の増加が見込める。また、自動機械部門では、取組んできた収益性改善による利益の増加が見込めることから、売上高、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益ともに前回予想を上回ると見込まれるため、2019年8月6日に発表した通期連結業績予想を下記のとおり修正した。
売上高995億円(前回予想:965億円)、営業利益25億円(9億3,000万円)、経常利益24億6,000万円(同:9億5,000万円)、親会社株主に帰属する当期純利益17億2,000万円(同:6億6,000万円)。
なお、2019年度下期における為替レートは1米ドル105円を前提としている。